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起床直後の唾液の細菌

 

 

 寝起きは、睡眠中に唾液分泌が抑制を受けているために口腔内細菌は非常に増えており、臭いです。口腔内細菌は睡眠後3時間すれば、爆発的にその数が増えていき、約8時間で、細菌数は飽和状態に達します。飽和状態では、死滅する細菌数と増加する細菌数が拮抗しています。起床直後の唾液1ccの細菌数は、おおよそ糞便1グラムの10倍量と考えられるので、起床直後は「うんこ10グラム量の細菌がいる」と考えるとわかりやすいでしょう。したがって、起床直後の口の中は、ネバネバして臭いしとても不快です。

 

 また、常に胃酸が食道のほうに逆流することによって、食道の一部が胃粘膜に置き換わってしまうバレット上皮という状態を起こす場合があります。慢性的に炎症が続くと、バレットガンになる可能性があるので、注意が必要です。食道ガンは通常、扁平上皮癌ですが、バレット上皮からは腺ガンが発生します。

 

 歯が変色したり汚くなるのは、基本的に汚れがたまり落ちなくなることが原因になっているのですから、ときどきその汚れを徹底して落としてやれば、歯が変色することも防げるのです。いくら胃で殺菌されるからといっても、これほどの細菌を飲み込む勇気は私にはないので、歯医者になる前から、歯医者の食後に3分以内に3分以上3回磨けという指導は無視し、朝起きてすぐの歯磨きを励行していました。細菌学的見地からは、まったく意味がないと思っていたからです。

 

 

 

 

 

 


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