昔の漫画に歯医者さんが登場してきました。白衣を着てマスクをかけ、両手に歯を抜くためのペンチを持っていました。歯医者は怖い! そんなイメージが誰にもありますね。歯医者が嫌いな点を聞いてみると、消毒のにおいと金属音、置いてあるもの全部が痛そうに見える・・・そんな答えが返ってきます。
私の友人のOさんは、そんな歯医者が大の苦手な人でした。でも、虫歯が気になるし、何となく口臭があるような気がする。彼は思いきって歯医者に行きました。初日は緊張で肩がこってヘトヘト。でも、何回か通うちに、少し変わってきたようです。
最初は歯ブラシの使い方、それから虫歯の治療をしました。口の中が変わっていくのがよくわかります。何だか笑顔にも自信がついてきました。いつのまにかOさんは歯医者さんに行くのが楽みになってきたようです。最後の治療が終わった日、彼はなんだか寂しいような気がしました。
女性の方はよく美容院に行きますね。美しくなるだけでなく、心もリフレッシュされます。そんな風にウキウキした気分で歯医者さんに行くことができないものか、と私は考えました。あの緊張感を引き起こすキーンという金属音。この緊張感は治療にも大きな影響を及ぼします。
音を消すことができないにしても、何とか気にならなくなるような方法がないものかと思い考えた結果、思い当たったのがBGMでした。そして、クラシック音楽をかけたり環境音楽をかけたり、いろいろと研究してみました。その結果、いくつかの「ヒーリング・ミュージック」がとても効果があることを発見しました。
現在、歯科用のボディソニックを併用して患者さんにステキな音楽を聞いていただいています。美容院に行くような、ウキウキした気分で来ていただけるように・・・そんなチャレンジのひとつが、音楽療法です。
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