歯並び矯正の治療期間の短縮に一石を投じた「連続抜歯法」の父、矯正歯科医デュールは当時の矯正歯科学界の中心であった「シカゴ学派」のリーダー的存在の一人に数えられていました。
デュール医師は頻繁に「シカゴ学派」が開く歯科学についての講座「1日大学院講座」にも出席するなど歯学について、真摯に取組む、その姿勢は多くの矯正歯科医から尊敬されるものだったといいます。
なぜなら、この「1日大学院講座」に出席しているのは、もちろん全米から集められた優秀な歯科研究家達なのですが、年齢はというとデュール医師より10歳、20歳も若い者達だったからです。
そのような後輩達が出席する講座にも顔をだし、歯学についての視野を広げようとしたデュール医師が多くの矯正歯科医仲間から尊敬されたのは当然なのかもしれません。
「連続抜歯法」はその方法論自体が画期的で、矯正歯科学界に大きな足跡を残した歯並び矯正法なのは間違いありませんが、先程いったような多くの矯正歯学医から尊敬されているデュールが発表した「連続抜歯法」だったからこそ、矯正歯学界に与えた影響力は、そうでなかった場合よりも、より大きいものになったのかもしれないのです。
デュール医師が発表した「連続抜歯法」は、デューク医師自身の歯学に対する前向きな姿勢が、若い歯学研究家の尊敬を生み、実際の方法論の有効性と相まって、広く知られるに至りました、といった話しが前回まででした。では、「連続抜歯法」、その具体的な方法とはいったどのようなものだったのでしょうか。
1.まず、乳犬歯を抜きます。
2.永久側切歯の萌出場所ができます。
3.第1乳臼歯を抜きます。
4.第1小臼歯の萌出のフォローをします。
5.萌出した第1小臼歯を抜きます。
6.永久犬歯のスペースを確保します。
この歯並び矯正法によって叢生(乱杭歯)の形成を未然に防ぐと共に、この後に行うことになる歯並び矯正の治療期間も大幅に短縮することができるのがデュールの提唱した「連続抜歯法」の概要です。
しかし、当時は多くの矯正歯科医に画期的と言われた、この方法も、今の矯正歯科の治療方法としては時代のニーズにそぐわないものになりました。
永久歯歯列が未完成のうちは出来る限り永久歯は抜歯しないのが、今の矯正歯科では常識的で、最も優先して考えなくてはならないテーマといっても良いくらいなのです。
そういった考えが主流になった矯正歯科治療の時流の中でデュール医師の「連続抜歯法」には"永久歯の抜歯"過程が含まれているのですから、これが採用されなくなってしまった今の矯正歯科の状況は、当然といえば、まったく当然な訳です。
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