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対応・治療法

 歯茎が痩せて下がってきた場合は、歯周病の可能性が最も考えられますが、それ以外にも歯を抜いたことが原因だったり、歯列矯正をしている人は歯が動いたことが原因だったりすることもあります。歯茎が下がった原因が歯周病の場合は、まず歯周病の治療を行うことが最優先されます。

歯肉が後退してしまう原因は様々ですが、強いブラッシングだけで歯肉後退が起こる訳ではありません。歯肉後退の多くは、歯並びや噛み合わせに問題があったり、歯周病にかかって歯肉が後退する事が多いです。特に女性は男性に比べて骨が弱く歯肉後退が起きやすいとされています。また、年齢が進むと骨が弱くなっていくので、歯肉の後退が起き易くなります。

 

その後下がった歯茎を回復させたいところなのですが、歯茎の回復(審美)と歯周組織の維持(健康)の両立は非常に難しく、歯茎の回復はあきらめざるをえない場合も少なくありません。

 

一度後退してしまった歯肉は、現在の歯科技術で元の状態の歯肉に戻すのは非常に難しいとされています。しかし、口の中を綺麗に保ったり、外科手術などの方法で軽度の歯肉後退であれば、回復は可能になってきています。

 

歯茎の再生療法もケースによっては可能ですが、非常に難易度の高い治療になってきますので、治療可能な歯科医師は、特に歯周病治療に精通している歯科医師に限られます。歯茎の高さは歯を支えている骨である歯槽骨の高さによって決まりますので、歯ぐきの回復が容易なのかどうかは、骨があるかどうかを調べることにより判断することができます。

 

後退した歯肉を元に戻すのが難しい原因は、歯肉の中にある柔らかい骨が解けてなくなってしまうからです。この柔らかい骨に回復力が備わっていますが、周辺の歯肉が無くなってしまったり、逆に歯肉が骨の成長を遮るなどして歯肉後退したままになってしまいます。歯肉下の骨が溶けた状態になると、食べ物を良く噛めなくなったり、歯がぐらついたりします。

 

理屈では、骨を増やすことが出来れば歯茎も回復することになるのですが、歯周病などによって失われた骨を回復させることは非常に難しいため、歯茎の再生療法も非常に難しい処置となります。

 

歯科治療時に歯茎を傷つけてしまうと、歯ぐきが下がってしまうことがあります。しかし、治療時に歯茎を傷つけて下がってしまったとしても、骨が無事であればその位置まで歯茎は自然に回復してくることが一般的です。

 

この際、「歯茎に炎症が起きていない」ということが回復のための重要な条件となります。クラウン(被せ物、差し歯)を被せた後に歯茎が下がってしまった場合でも、かぶせ物の適合が良く、炎症がない場合には、「クリーピング」といって歯茎が徐々に回復してくることが期待できます。

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