ヒールオゾンとは、オゾンによって虫歯菌を殺菌し、再石灰化を促進することで虫歯を治療するという治療法です。う窩にヒールオゾンを照射することにより、10秒の照射で99%の細菌が殺菌できる。
オゾンが効果を及ぼすのは表面から2mmの範囲である。殺菌作用以外に、オゾンの強力な酸化作用による化学反応で、軟化象牙質のpHを酸性からアルカリ性に換え、歯質を固くする事ができ、それを基質にしてフッ素、リカルデント等を併用して象牙質の再石灰化が促進するものである。
ヒールオゾン治療は、塩素の7倍と言われるオゾンの高い殺菌力を利用して、虫歯菌の殺菌を行う治療で、ドイツを中心にヨーロッパ諸国やアメリカで広く行われている治療方法です。ヒールオゾン治療は、従来の治療のように虫歯を削って除去するのではなく、オゾンを虫歯に照射することによって、99%の虫歯菌を殺菌しますので、多くの場合、痛みもほとんど無く、麻酔もほぼ必要ありません。
ヒールオゾンの照射で軟化象牙質は照射前と比べて削除しやすくなる。う窩の深さが2mmに達しないごく初期のう蝕の場合、歯質の削除を行わず治療を完了できる.また、う窩が深い場合は、可能な限りう蝕部分のみを削り取りヒールオゾンで消毒、歯質強化したのちに充填する。削除量が少ないために多くの場合麻酔が不要である。治療コンセプトはMI である。また、う蝕の治療だけでなく予防にも応用が可能である。根管治療に対しても、高い殺菌力により応用できるとされている。
ヒールオゾン治療では、虫歯をほとんど削りませんので、神経まで達しているような深い虫歯でも、神経を残して治療出来る可能性があります。また、ヒールオゾンには、初期虫歯を全く削らずに治療出来る効果や、虫歯の予防効果もあります。
患者さんからヒールオゾン法について質問されたり メールの問い合わせがあります。この方法は オゾンによって感染歯質(虫歯の部分)を殺菌するのを目的としたものです。つまり 多少の虫歯が残っても殺菌すれば問題がなくなるというものです。しかし日本ではまだ認められた医療ではありません。患者さんもよく研究されていて あえてここで 説明することもないのですが メーカーの言うほどのメリットが あるとは思えないし 使わなくても十分治療が可能です。
この治療法についての論文をみると効果についての評価法に一貫性がないので、虫歯をオゾンガスで治療しても虫歯の進行を止めたり治療したりできるという信頼しうる根拠はないとのことです。別のものではオゾン療法を現在の歯科治療の代替え手段として考慮すべきでないとの意見もあります。
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