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鼻咽喉系疾患が原因の口臭

他人には感知できない、自分だけが感じる口臭を「自己臭症」といいます。本人は自分の口の臭いが気になって思いつめてしまい、常に臭いの不安に取り付かれてるのですが、家族や友人、医療従事者にでさえも理解されない場合があります。自己臭症は、通常口臭恐怖症として取り扱われ、症状が進むと口臭ノイローゼや対人恐怖症へと悪化するおそれがあるため、原因療法と精神療法が必要となります。病気が口臭の直接の原因となる割合は、口腔内の不清潔によって起こるものと較べると雲泥の差ほど低いということは申し上げました。また、例えば耳鼻科系の疾患で口呼吸を余儀なくされ、そのことで口内が乾燥し細菌が繁殖するという仕組みも説明しました。その一方で、病気が口臭に与える影響は、いろいろあるということをご存知でしょうか。実はそれぞれの病気で口臭もそれぞれ違ってくるのです。

口臭から病気を特定しうる例を挙げてみましょう。卵が腐敗したような臭いは、胃や十二指腸の疾患に関係があるといいます。消化不良のため、食べたものが胃腸内で異常発酵したときの臭いが、血液中に吸収され肺から呼気へと送られるということです。また、口腔内カメラで研究すると、口内 / 歯肉炎・歯槽膿漏・蓄膿症・鼻炎・扁桃腺炎・肺 / 気管支炎などの耳鼻咽喉及び気管系の病気は口臭を肉が腐ったような臭いにするそうです。それから、アンモニアのような口臭は病気として腎臓系疾患に関係しているといわれます。一方、肝機能系の病気では口臭が、ネズミとかカビとかいったような臭いになるそうです。肝臓で分解しきれなかったものがそのような臭いを伴って血液に流入し、呼気へ至るのです。

まず、口臭の原因として考えられる耳鼻科疾病として、蓄膿症・副鼻腔炎・咽喉頭炎・慢性咽喉頭炎・喉の炎症・膿腺があります。これらの病気が口臭のもととなっている場合、耳鼻咽喉科を受診して、検査や治療を行う必要があります。また、そうすることによって、口臭をなくすことができます。

耳鼻科系の病気の主な症状として、鼻詰まりや喉の腫れがあります。このように、鼻や喉が詰まると、口呼吸をすることになってしまいます。そうすると、口の中を乾燥させてしまうことになり、結果的に、細菌を増殖させてしまうことになります。

中でも、冬場は空気も乾燥しているため、ほこりにウイルスも付着しやすく、それを口や鼻から吸ってしまうと、扁桃炎になりやすくなります。この喉の奥にある、白い玉のようなカスを、膿栓(のうせん)といいます。膿栓は口臭の原因となり、通常はくしゃみをした時など自然に取れますが、気になる人は、うがいでのどを清潔に保つことが一番です。膿栓が溜まったままになって咽喉頭の違和感が続くような方は耳鼻咽喉科で治療の対象となります。

次にアレルギー性鼻炎で悩むひとは、口臭にも悩まされるかたが多いです。アレルギー性に限らず、鼻炎には口臭が付きまとうようですね。風邪による鼻閉もそうですが、後鼻漏(鼻水が喉に流れてくる症状)では、どうしても口呼吸になってしまうので、口腔内の乾燥が起こり、超音波スケーラーで口の中を清潔に保つ事が出来なくなるので、自浄性が低下して口臭が発生します。また、後鼻漏は時間がたつと、粘り気が増して臭いもでてきます。

 

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