歯根破折とは、歯の根っこ(歯根)が割れたり、ヒビ割れたりすることをいいます。歯根破折は、石のような硬い物を誤って噛んだ打撲など歯への大きな負担が誘発原因となり、歯科x線で過去に歯髄を除去した歯(根管治療を受けた無髄歯)や、歯の中にある神経や血管にまで虫歯が達した歯に多くみられます。虫歯が進行し、歯髄(歯の神経)近くまで達すると、歯がしみる、痛いといった症状が出てきます。これは虫歯がかなり大きくなってきた場合におきるサインの一つです。
このような症状のある大きな虫歯は安易に歯髄を除去してしまう治療が一般的に行われていました。しかし治療法の進歩によって多くの場合(症状の程度によりますが)歯髄を保存することが可能になりました。
しかし、ごくまれに健康な歯でもみられることがあります。ここでは、歯根破折の症状や治療法についてご紹介します。
歯根破折に見られる症状
歯茎の腫れがある
歯や歯茎の痛みがある
咬合痛(噛むと痛い)がある
歯茎に膿の出口(瘻孔 [ ろうこう ] )ができる
被せ物が外れやすい
歯がぐらつく
出血がある
このような症状がみられることもありますが、自覚症状がないこともあります。該当する症状が現れた場合は、速やかに受診し、適切な処置を受けることが必要です。症状がありながら放っておくと、破折したこところが細菌感染を起こし、炎症が大きくなって顎の骨が溶けてしまい、その後の治療に悪影響を及ぼすことも考えられます。
歯根破折は理論的に感染源を除去して、再感染しないように歯科材料で破折部を密閉できれば治ります。しかしながら現在の歯科医療では歯根破折に対して、感染源を除去する方法、破折部を完全閉鎖して接着する確立した治療法はありません。それゆえ、保存療法を行って症状がなくなったとしても、再度症状が出る可能性があります。超音波スケーラーは大切です。
残念ながら歯根破折の治療の基本は抜歯です。歯に入った僅かなヒビの隙間は歯茎などを腫れる原因となる細菌にとって、まるで細菌専用道路のようなものです。歯ブラシの毛先からは身を守ることができ、さらに奥にまでどんどん入り込んでしまうからです。
歯を抜いた後の選択としては、次のようなものがあります。
1.ブリッジ
残った歯の両サイドの歯を削って、両サイドと抜いた部分を金属で被せつなげる。毎日の取り外し不要。保険適応。3割負担で概ね15,000円~。
2.インプラント
抜いた部分のみにチタン製の金属の人工歯根を埋め込み、歯を作る。毎日の取り外し不要。自費治療。概ね250,000円~。
3.入れ歯
抜いた部分の両サイドにバネと呼ばれる金具を取り付け、歯と歯茎の付いた樹脂のプレートで隙間を埋める。毎日の取り外しが必要。保険適応。3割負担で概ね6,000円~。
歯の破折を起こさないために注意したいのは、脆弱な歯には(ブリッジする、部分入れ歯をかけるなど)過大な力をかけない。歯軋り、くいしばりなどの過大な力から歯を守る。脆弱な歯は接着樹脂などつかいしっかり補強するといった配慮が大切です。
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