口の中の粘膜に出来る炎症をまとめて「口内炎」と呼んでいます。アフタというのは粘膜表面にできる、数mmから1cmまでの大きさの円形〜楕円形の境界明瞭な粘膜疹で、表面は白い偽膜(白苔)で覆われ、周囲は赤く(紅暈)囲まれているものを指します。アフタ性口内炎は小さな病変の割に、食事の際や唾液を飲み込むときに、その部分に触れることで痛みを強く感じ、数日以上続くことから日常生活で極めて不快な病気です。よく出来る部位は口唇粘膜、頬粘膜、歯肉と頬の間などですが、下咽頭・喉頭粘膜にも口内炎と同じような粘膜の炎症性変化は起きることがあります。組織学的に口唇や舌背は角化しており、口唇内面、歯ぎん部、舌先、舌側面や舌下面は角化していません。反復性アフタはそのような角化していない柔らかい所だけに出来るのが特徴です。
明確な誘因がなく繰り返す「再発性アフタ」は1度に2〜3カ所に出現することが多いのですが、1個だけのこともあります。 病気の原因は刺激に対する一種の過敏状態と考えられ、過労、精神的ストレス、胃腸障害、ビタミン不足、歯科金属、歯の機械的刺激などが誘因としてあげらます。その他にもウイルス感染や、食物アレルギー、自律神経障害などの関与が疑われる場合、薬剤(歯科機器)の副作用でみられることもありますが、結局のところ原因が特定出来ないことも多いものです。女性では規則的に生理前に出来ることがあり、性ホルモンとの関連性も考えられています。
ウイルス、細菌、食物、アレルギー、消化器疾患、ホルモン、精神的ストレス、免疫学的異常などの要因が現在に至るまで検討されていますが、現在でも明確な原因は証明されていません。
そのうちもっとも有力な説は、免疫機構の関与についてのものです。これは全身系統的な自己免疫疾患というより、食物その他のアレルギーなどの原因で変性した粘膜抗原による局所的な反応とみる説が強い様です。
細菌については病巣よりの菌の分離、さらに同菌を用いての皮内反応の増強をみており、また菌と口腔粘膜抗原に対する細胞性および液性免疫を検討し、本疾患が細菌と自己免疫の協同作用に基づく可能性を示唆しています。
栄養上で、鉄、ビタミンB12、folic acidなどの欠乏の関与も検討されていますが、直接の原因ではなく、むしろ二次的な促進因子の可能性があるとみられています。このような因子には他にも外傷、内分泌系、ストレス、異物、喫煙、食物などが関与していると考えられています。口腔内カメラで検査しましょう。
診断のため、原因となる誘因の検査を行ない、口腔内(こうくうない)の炎症状態、部位の観察を行ないます。治療としては、ケナログ、アムメタゾン軟膏(なんこう)などの副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン軟膏をアフタのできている部位に塗ります。硝酸銀(しょうさんぎん)の塗布を行なうこともあります。予防としては、過労、精神的ストレス、胃腸障害などの誘因となるものを避けるようにします。うがいをして、いつも口内を清潔に保つこともたいせつです。
アフタ性口内炎とベーチェット病による口内炎の症状や見た目はほぼ同じであり、自分で判断することはできません。口内炎を繰り返し起こす場合などは、注意が必要です。アフタ性口内炎にならないためにも、予防は大切です。口の中を清潔に保ち、傷をつけないように注意しましょう。入れ歯や矯正器具が口腔内粘膜に接触するなどの場合は、行きつけの歯科に相談し、改善してもらいます。ストレスや疲れをためないように、また、夜更かしなどは避け、規則正しい生活を心がけ、栄養バランスの取れた食事を摂るようにしましょう。
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