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歯髄炎と歯根膜炎様症状

C2のむし歯(「むし歯(う蝕症)」)に引き続いておこる病気で、歯の神経に細菌が感染したり、物理的な刺激(打撲(だぼく)など)で炎症がおこっている状態です。もっとも多いのは、むし歯を放置しておいたために、歯髄に炎症がおよんでしまうものです。

炎症の軽いものでは、冷水に接したり空気を吸い込んだときなどにも痛みますが、これはふつう一時的で、すぐにおさまります。しかし、進行したものでは、お湯でズキズキした耐えがたい痛みがおこり、いつまでも続くようになります。根管治療は必要です。
歯髄は硬い象牙質(ぞうげしつ)に囲まれているので、少しの炎症でも歯髄が腫(は)れると疼痛(とうつう)を感じるのです。歯の穴が大きかったり、充填(じゅうてん)してあっても冷水に敏感に反応し、持続的に疼痛があるとき、就寝時に痛むときなどは、進行している可能性が高いので、早く歯科医の治療を受ける必要があります。 

歯内療法については重鎮ともいえる某ベテラン歯科医が、来院した患者さんの生活歯の痛みを歯髄炎の診断のもと、その歯の神経を取ったのですが、それでも痛みは収まらず結局歯を抜くことになってしまったそうです。 ところが抜いたはずの部位にはなお痛みが残ったため、治療は周辺歯にもおよび、神経を取る→歯を抜く、を繰り返すことになってしまいました。 結局痛みに変化はなく当然のことで患者さんはドロップアウトしてしまいます (患者さん談)。 これは経験豊富なこの専門領域のリーダーといえる方でさえ、成功体験に基づいた歯内療法的見地でしか歯牙に発生する疼痛を捉えられなかったという実例ですが、現実にはこのような事例はたくさんあると考えられます。 

急性歯髄炎の主な症状は、冷水がしみてきたり、食べ物が詰まると痛みを感じたりする状態であった歯が、痛みの度合いが突然ひどくなり、悪くなっている歯がわからず、周囲の歯がすべて、悪くなった感じとなります。
歯髄炎の痛みの症状は、鎮痛剤(
歯科材料)の使用で軽快しますが薬の効果が無くなると、再び痛みが、出てきて、睡眠をとると、痛みのために良く眠ることが難しくなります。人によっては歯が浮いたような感じがすることもあります。

歯髄炎の状態があまり悪くない場合は、痛みはあまりひどくなく、熱いお茶、冷たい水、甘い菓子などの刺激が原因となって鋭い痛みが生まれ、痛みは刺激がなくなってもしばらく続きます。 

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