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歯を残す治療

  従来の肉眼による根管治療では、歯の内部は見ることができず、レントゲンと手の感覚だけが頼りのため、神経を取り残す可能性がありました。マイクロスコープを用いた治療を行なっています。マイクロスコープとは、歯を拡大して確認できる高性能な顕微鏡のこと。 最大で肉眼の約20倍での処置ができるため、今まで見えなかった歯の内部がハッキリと見えるようになり、神経の取り残しが少なくなりました。

 従来のレントゲン診断では、平面的な画像情報となってしまい、根っこの数・形・長さがわかりにくいという問題がありました。また映らない部分があるため、病巣を見逃してしまうことも。歯石 スケーラー高精度の歯科用CTを用いて3次元的な診断を行なっています。CTの導入により情報量は増加し、診断の正確性は10倍以上になりました。

 

 根っこの数・形・長さを正確に測定できるだけでなく、神経や根の周りの病巣をはっきりと観察することができます。例えば、レントゲン診断では分からなかった骨が溶けている様子なども確認することができます。

 

 歯の内部はわん曲していたり分岐していたりと、複雑になっています。そのため、柔軟性に乏しい従来のステンレス製の器具を用いた治療では、奥まで届かないことがあり、神経の取り残しにつながってしまいます。超音波チップ、ニッケルチタンファイルといった特殊な器具を用いることで、取り残しを防止しています。ニッケルチタン製の器具は優れた柔軟性を持ち、奥まで届きます。また、超音波は歯の内側にしみこんだ細菌まで除去することができます。唾液1mlの中には、1億個の細菌が存在しています。

 

 従来の治療法では、治療中に唾液が根管内部へ混入することで細菌感染が起こる場合があります。ラバーダム防湿法による「無菌治療」を行なっています。この治療法は特殊なラバーシートで治療する歯だけ隔離し、細菌の侵入を防ぐもので、これにより感染を防止することができます。歯科器具精密根管治療をしたにもかかわらず、根っこの病気になった場合、原因は「側枝の内部」にあると考えられます。 側枝はレントゲンにも映らないため、治療が出来ません。


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