喫煙と呼吸器疾患との関係について、“もえかす”であるけむりを吸いこんで吐く、ということから想像できるように、急性、慢性の影響があります。まず急性の呼吸器疾患について、基礎的疾患がない場合でも喫煙は肺炎を含む急性の呼吸器疾患を引き起こす原因になります。
背景はまだ十分に明らかになっていませんが、ニコチンそのものによるT細胞の分裂の抑制、サイトカインの状態が変化し炎症を起こしやすい状態となる、免疫系のバランスが変化しTh2寄りとなる、など免疫系への影響が考えられています。つまり、免疫系のバランスが変化することによって、感染しやすかったり、また炎症がおこりやすかったりして、肺炎などの状態になりやすい、ということが考えられています。
次に、慢性の呼吸器疾患について、喫煙による酸化ストレスや炎症、タンパク質分解の調節バランスが崩れることなど、肺の組織を障害するような生体反応によって、喫煙は気道と肺胞が障害される原因になります。もしこうした障害が続けば、最終的には慢性閉塞性肺疾患の進行に通じていきます。
喫煙は成人において主要な呼吸器症状すべて(せき、たん、ぜいぜい、息切れなど)を引き起こす原因となります。それだけでなく、喘息のコントロール悪化の原因となります。また、COPDの発生、またCOPDによる死亡、どちらも喫煙により引き起こされる原因となります。
また喫煙によって、成人の肺機能の早期の低下傾向や低下が加速されることにつながります。ただし、禁煙したばこをやめることによって、肺機能の低下は非喫煙者と同等、つまり通常の加齢現象としての低下と同等にまで復活します。
つまり、けむりを吸って吐く、という習慣を続けることによって、けむりにより気道や肺胞ひいては免疫系の細胞など広範に影響を受け、持続的に気道や肺胞の刺激・障害が続くわけです。さらに時には感染が拡がって肺炎や気管支炎などの状態にまで悪化し、炎症による組織の壊滅的な障害へと通じ、またこうしたプロセスが繰り返されることによって、最終的にはCOPDなど肺の組織と機能の不可逆的壊滅状態へと至っていくのです。
実は、呼吸器への影響については成人での検討だけでなく、妊婦の喫煙による胎児への影響から乳児期、小児期から思春期など、ヒトの発達段階への影響も検討されています。
妊娠中の喫煙によって、乳児期の肺機能が低下する原因となります。また下部気道の病気にしばしばかかりやすくなり、小児期や成人期の呼吸機能の障害につながりやすい可能性が指摘されています。
小児期や思春期の喫煙により、肺の成長が障害される原因となります。また、思春期末や成人早期において、喫煙は肺機能低下が早く始まる原因となります。
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