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ラバーダム

 ラバーダムとは根管治療などの際に歯に装着する、ゴムのコートのようなものです。ラバーダムは、治療中に根管内に細菌が進入するのを防ぐために非常に重要です。また、根管治療の際に使用する薬液から粘膜を保護したり、リーマー、ファイルの誤飲・誤嚥防止にも役立ちます。

最大の理由は、「根管治療の保険点数が低すぎるから」だと思われます。日本の根管治療の保険点数はアメリカの約7分の1と非常に低く、普通に治療を行えばほぼ間違いなく赤字になります。

 

そのため、本来は大学でも使用するべきだと教わっているはずのラバーダムを省略する医院が大多数を占め、また、周りの歯科医院もしていないから、ラバーをしても成功率に差は無いと思っているから、ラバーを嫌がる患者さんが多いからなどの理由で、ラバーダムを使用していない歯科医院が多いのではないかと思います。

 

ゴムのシートで、治療する歯を、口内の湿気や唾液から遮断し、良好な治療結果を得ようとするものです。手のひらにのる、とても軟かく薄いゴムシートです。ラバーダムシートと言います。レベルの高い歯科治療には、必須の器具です。ラバーダムは、治療結果をできるだけ良くしようとするものですから、 逆にいうと、ラバーダムのない治療は、治療の長期安定性や再発防止を考慮しない治療と言えます。

 

アメリカにおける歯科治療特に根管治療専門医では、ラバーダムをしないで歯科治療特に根管治療(歯内療法)をすることはありません。歯の内側を清潔にしようと治療しているのに細菌が多数存在する唾液が入るような環境で歯科治療特に根管治療(歯内療法)を行うことはないのが現状です。

 

また根管内は、次亜塩素酸(塩素)、EDTAなどで化学的に洗浄するため洗浄薬品が根管内から漏れ粘膜に悪影響が加わることもあります。歯科治療特に根管治療(歯内療法)をおこなうときには100%ラバーダムをして治療を行っています。

 

またラバーダムクランプの周囲から唾液の流入が無いようクランプ周囲にコーキングを行っています。大学ではラバーダムのコーキングなどのことは教えてもらえませんでしたが、修業時代に上の先生が行っているのを観たり、アメリカの歯科治療特に根管治療専門医の治療を観て実践しています。

 

アメリカでは動物病院でも歯科治療特に根管治療を行うためにラバーダムをしています。以前聞いた話では、ラバーダムをしないで歯科治療をすると患者さんの方からなぜ?ラバーダムをしないのかと質問されるくらい一般的に知られている処置法の一つです。

 

根管治療(歯内療法)以外でもラバーダムを積極的に行っています。セラミックインレー、オーバーレイの接着時(セット時)にもラバーダムを行ない確実な接着が得られるよう口腔内の湿気、湿度をコントロールしています。口腔内は、唾液による感染、呼気による湿度がいろいろな処置に対して影響を与える環礁で歯科治療を行います。

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