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歯の表面

 最近、再石灰化という言葉を良く耳にすると思います。再石灰化とは、唾液の中のカルシウムやリンが歯に沈着し、脱灰した部分を修復して行く働きの事です。私達の体は侵され始めた歯を元に戻すために頑張っているのです。しかし、これはあくまでも初期虫歯を少しずつ修復するに過ぎません。放置しておけば、虫歯菌はどんどんその数を増やし、歯を蝕んでいきます。虫歯がエナメル質を超えて、その下の象牙質にまで及ぶと、病変は急速に広がって行きます。象牙質はエナメル質と違って、それほど硬くないためです。

逆に、いくら歯の質が良くても、いつも口の中に食べかすがいっぱいでは、虫歯になりやすいでしょう。私達の口の中には、非常にたくさんの細菌が存在しています。それらの中で最も虫歯と関係があるのが、ミュータンス菌と呼ばれる細菌で、食物に含まれる糖質を分解して、グルカン(多糖類)と呼ばれる、ねばねばした物質を作ります。ミュータンス菌は、歯に糖分が付着していると、そのねばねばした物質をどんどん作り続けます。当然そのまま時間が経てば、歯の表面はねばねばした物質でいっぱいになり、様々な口腔内細菌が付着していきます。いつしか、歯の表面は細菌やねばねば物質のかたまりで覆われてしまいます。それがプラーク(歯垢)です。

 

我慢していると、次には「温かい物がしみる」「夜になるとズキズキ痛む」という状態になります。これは虫歯の菌が歯随にまで達してしまったことを示すサイン。歯随には神経だけでなく、血管も通っているので、熱い物を口に含むと血管が拡張して、中の圧力が高まるため痛みを感じるようになります。また、夜になると痛くなるのは、夜間は免疫力が弱まり虫歯の原因菌の力が強くなるためです。歯随にまで達した虫歯をそのままにしていると、菌に侵された神経が死んでしまったり、腐ったりします。残っている神経が少なくなると、普段は痛みを感じなくなります

 

虫歯の無痛治療という観点からすると、麻酔注射による治療というのも、ひとによっては無痛とは言いがたいかも知れませんね^^;麻酔注射が嫌いで歯医者になかなか、行く気になれない人もいるのではないでしょうか? ただ、現在ではその麻酔注射についてもより工夫がされてきており、虫歯の無痛治療に近づいていっているようです。歯医者で行われる麻酔には注射器を使う、浸潤麻酔(浸麻)、伝達麻酔(伝麻)と注射器を使わない笑気麻酔(笑気ガスを吸うことで痛みを和らげる)があります。

 

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