妊娠中は女性ホルモンの増加とその他の様々な体の変化により、口腔内に妊娠期間中特有の疾患があらわれます。口腔内カメラでよく検査しよう。
(1)う蝕
妊娠初期は、つわりにより十分なブラッシングが行いづらく、むし歯菌が増えやすい状態にあるため、むし歯の発症や進行のリスクが高くなります。むし歯が神経に達して激痛が出る前に早期に歯科受診し、適切な処置を受けましょう。
(2)妊娠性歯周炎
妊娠中に分泌量が増える女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)は、歯周病菌を増やし、血管系や免疫応答の変化にも影響を与えるため、少しの細菌の刺激でも歯肉の腫脹、出血を引き起こします。この妊娠性歯周炎によって、早産や低体重児出産のリスクが約7倍と高くなることが分かっています。妊娠されている方は歯科治療を不安に感じていると思います。
少しでもご心配が解消されるよう、特に皆さんが心配なさっている薬や麻酔、レントゲンについてご説明いたします。基本的に妊娠中は出来るだけお薬を控えるようにします。症状によってはどうしても薬が必要なことがありますが、その時は出来るだけ安全な薬を選んで処方します。特に2〜4ヵ月は催奇形性のある時期ですから慎重にしなければなりません。
歯科で使われる薬は麻酔薬・根管治療薬・消炎鎮痛剤・抗菌剤が代表的なものですので、それぞれについて要点を解説いたします。麻酔薬は微量ですが胎盤を通過します。他の薬と同じように妊婦さんに対する安全性は確立されていませんが、2%エピネフリン含有リドカインを使用する限り、妊婦さんと非妊婦を区別する科学的根拠もありません。
局所麻酔薬は世界中で使われている歴史ある安全な部類に入る薬です。妊婦さんに対する人体実験は倫理上行われていないものの、その安全性は歴史によって証明されています。長年の統計から 少量の麻酔薬を使用する限り「影響なし」と考えていいと思います。とはいえ、胎児の器官が形成される2〜4ヵ月は緊急性がなければやはり避けた方が無難ですね。
原則的に妊娠中に一般的な歯科治療を行なってはいけないという時期はありません。治療は妊娠中期(5ヶ月~8ヶ月)であればほとんどの方が問題なくできます。妊娠初期、妊娠後期は基本的に応急処置のみ、行いましょう。妊娠初期2~3ヶ月間は非常に流産しやすいので過度に緊張や、或いは長時間にわたる治療はなるべくさける様にした方が良いと思います。そういう場合はいったん応急処置にとどめておいて、後日妊娠4~7ヶ月の安定期に治療を行なう事をお勧めします。
虫歯であれ、歯肉炎であれむしろ必要があれば安定期に積極的に治療することをお勧めします。できれば分娩までに治療を済ませておくことをお勧めします。出産後は育児におわれたり、あるいは子供の面倒をみてくれる方がいないなどといった理由から放置し症状を悪化させてしまったり、歯の治療に関して慎重になり、受診されるのが遅れがちになる方があります。妊娠初期に歯の健康診断を受けられることをお勧めします。また、妊娠中の歯の治療には必ず母子健康手帳を持参しましょう。妊娠中の歯の状態のページをチェックしてもらえますし、歯科医院側もあなたの妊娠中の健康状態がよくわかります。また、妊娠初期は飲み薬に十分な注意をしてください。
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