平成17年の8020推進財団の調査によると、歯を失う原因の70%が「むし歯」と「歯周病」となっています。また、歯牙の破折はむし歯に起因するものが多く、それも含めると、実に歯を失う原因の80%を占めています。
生活習慣病といわれるむし歯は、むし歯の原因菌の感染による感染症です。むし歯の原因菌の主なものは「ミュータンス連鎖球菌」と「ラクトバチラス菌」です。「ミュータンス連鎖球菌」:食物の中の糖分を利用して、ベタベタした糊(のり)のようなもの(菌体外多糖体)作り歯の表面にくっつきます。また、糖分を分解して酸を出します。超音波スケーラーは必要です。
「ラクトバチラス菌」:食物中の糖分を分解して強い酸を出します。
このミュータンス連鎖球菌やラクトバチラス菌が出す酸によって歯の表面のエナメル質が溶け(脱灰)穴があいてしまうことがむし歯です。
歯周病
口の中を不潔な状態にしておくと、歯垢や歯石が溜まっていき、そこで細菌が増殖してしまう。 さらに、細菌はその毒素で歯肉に炎症を起こし、同時に歯槽骨を溶かしていく。
この状態を放置しておくと次第に歯を支えている骨が無くなってしまい、歯がぐらぐらし始める。 歯周ポケットが深くなると益々その内部の清掃が困難になって、細菌にとっては都合が良い環境となってしまう。
最終的には下図のような過程を経て、歯は抜け落ちてしまう。痛みはほとんど感じないので、 いつの間にか大変なことになっているところが怖い部分である。 糖尿病などの生活習慣病を悪化させることもあるという報告もなされている。歯科x線でよく検査しましょう。
1,生活習慣の見直し
まず初めに生活習慣の見直し。疲れや寝不足が続くと歯ぐきが本来もっている細菌から体を守ろうとする抵抗力が落ちてしまう。歯周病菌が繁殖しやすい状態となる前に疲れをとって、体の回復を図ろう。
2,食習慣の見直し
そして食習慣の見直し。歯ぐきのためになるべくかたいもの、野菜や繊維製食品を多とり、よく噛んで食べることが大切だ。すでに歯周病となっている場合にはビタミンC/Eを積極的に摂取すること。
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