歯の根が割れてしまうことはよくあります。この原因の多くは神経がない歯で起こります。神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。こうした状態を患者さんに説明する時に"木"に例えてお話しすることがあります。生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、枯れた木は折れる可能性があります。神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。
歯根破折になったら一般的には
1.歯肉が腫れる
2.フィステル(歯肉の膿みの出口)ができる
3.かみ合わせると痛い
というような症状が出ます。しかし、1、2のような症状が出てからでは、症状は中等度以上の段階に進んでいます。その頃になるとレントゲン写真上でも明らかな特徴(X線写真での歯根破折歯の特有な画像8パターンがあります)が見られます。
しかしもっとも早期に発見出来るのが3の「噛み合わせると痛い、違和感が有る」という症状です。ごく初期にはレントゲン上の変化はほとんど有りません、CTでもしかりです。もっともこれらの症状はその他の虫歯や歯周病の時にもよく見られる症状であることが診断を難しくする原因となります。あらゆる疾病に言える「早期発見・早期治療」は歯根破折歯の治療にも最も必要です。手遅れになるほど治療が難しくなるからです。
神経を取ってしまった歯(無髄歯)は弱くなります、まれには歯根破折を起こしたり、歯根の外部吸収やセメント質剥離を起す事があります。歯根破折は症例によっては修復が可能ですが、いずれにしても抜髄するほど大きなむし歯を作らないことが大切です。 神経を取った歯(無髄歯)は長年使っていると時々歯根に破折が起きることがあります。歯科x線でよく検査しましょう。
歯根にクラック(破折)が起きると違和感を覚えるようになり、歯周ポケットが深くなってきてやがて急性炎症を起こして膿瘍を形成し化膿して腫れてきます。このような場合はとりあえず消炎処置の後クラックがひどくない場合は冠・コア(歯科材料)をはずして歯根の接着修復をすることにより保存することが出来る場合があります。
術式的には少々困難ではありますがマイクロスコープを使った精密な接着修復を行っています、抜歯を決断する前に試みてみてみる価値のある治療方法だと考えています。
そして破折した歯をそのまま使った場合、炎症は歯根から周りのあごの骨へと広がっていきます。放置すればするほど、その被害はさらに拡大していきます。また、歯も当座のあいだはそのまま使えたとしても、結局は失うことになります。
じつはもっとも避けたいのがこうした治療の放置です。あごの骨が失われていると、いざ失った歯を再建するために治療をしようとしても、治療が困難になってしまう場合があるからです。たとえば、「失った歯のかわりにインプラントを入れたい」とご希望なさっても、あごの骨が大きく失われていては、インプラントを埋める際の障害になってしまいます。ブリッジで再建する時も困難をともないます。しかし、破折した歯を放置せず、早期に抜歯して炎症の拡大を防げば、より有利な条件下で、つぎの治療へと進むことができるのです。
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