開口させることに成功したら、歯の裏側を磨きます。片手で開口器を抑えながら歯ブラシで磨いていきましょう。特にお年寄りの場合、歯の欠損が多いのでその欠損部に歯ブラシを入れて磨くようにすると、歯ブラシを動かせる範囲が大きくなります。
裏側は磨きにくいのは当然です。無理のない範囲で磨いてあげてください。今日できなかったら明日、さらに次の日と根気よくやってみることが大切です。
磨き終わったら、うがいができる場合はうがいをして終わりです。口を開けてくれない人ではうがいもうまくできない場合が多いと思いますので、吸引器を使って口腔内の汚物を取ってください。吸引器がない場合はガーゼで口腔内を拭くようにします。くれぐれもそのままにしないでください。そのままにすると歯からおちた汚れが口腔内に貯留し、それを誤飲する危険性があるからです。
以上の様な方法で毎日口腔ケアを行なうことはかなりの労力を必要とします。しかし、筆者の体験では毎日口腔ケアをしっかり行なっていれば、1ヵ月から2ヵ月で口を開けてくれない人もあけてくれるようになることが多いようです。
長い間、口の中を触られたことがなかった人は、突然触られるようになると不快を感じるようです。それが開口してくれないことや口腔ケアへの抵抗へと繋がっているのです。たとえ痴呆になっても口の中の爽快感はわかるようです。口を触られることに慣れ、爽快感を覚えれば、痴呆を持つお年寄りでもやや協力的になるはずです。
我々の元によせられる「口を開けてくれないお年寄りにはどうしたらいいんですか?」という質問の裏側には、「口を開けてくれないから口腔ケアをやっていない」ということが、隠れている場合も多いのです。効率的かつ効果的な口腔ケアの提供には毎日の地道な努力が必要といえます。
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