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歯石を取ったあとに起こる変化

 重度の歯周病になると大量の歯石が付着して、歯が歯石に飲み込まれているような一つの石の塊のようになっていることがあります。このような場合、本来であれば骨が溶けてしまい歯が自立するのも難しい場合でも、石のような歯石が歯どうしを連結する役割となっているのです。こんなときはちょっと意外な感じがしますが、歯石を取ると歯がぐらつくことになります。

しかしたとえぐらついて抜歯になる結果になっても、これは歯石を取る前にすでに抜歯になるほどの歯周病が進行していたためで、歯石除去が原因で歯周病が悪化したということではありません。歯石はきれいに取るのが正解なのです。その後、必要に応じて抜歯、ぐらつく歯と歯を樹脂で固定、金属で複数の歯を同時にかぶせて固定する治療が行なわれます。歯がしみる原因になる場所は、白いエナメル質部分ではなく、少し黄色い象牙質部分の露出などが原因です。歯の表面に付着した歯石は、エナメル質と象牙質の両方に付着します。このため本来は象牙質が露出しているにも関わらず、歯石がまるで象牙質の表面を保護しているような状態になっていることがあります。

 

歯石除去で表面の歯石が取り除かれると、象牙質が露出した状態になり、一時的にしみるようになることがあります。多くの場合は、しばらくすると落ち着いてきます。たとえ一時的に歯がしみても、歯石を除去することで歯ぐきが健康に戻るため、長い目で見れば、たくさんのメリットがあります。最も歯石が付着しやすいのは舌の前歯の裏側ですが、毎日少しずつ大きくなるため、舌が慣れて歯石の大きさや量を感じることは困難です。歯石が大きくなると歯と歯の間に隙間が歯石で埋められた状態になります。

 

歯と歯の間の歯石を取ると、それまでスムーズに感じられていた歯の裏側に、歯と歯の凸凹が現れるため、舌がザラザラした感触を感じることがあります。そのほかにも歯が削られて小さくなったような感じや、舌先が荒れるような感じになることもありますが、歯としてはその状態が健康な形態なのです。舌が感じる違和感は約1週間ほどで慣れることがほとんどです。

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