たしかに,歯をみがくことで歯垢(プラーク)を除去すれば,歯の表面に再石灰化の機会を与えることができますが,日常の食事や間食.飲みものの回数と,その内容や遊び・睡眠といった生活習慣のなかにこそ,むし歯の原因や予防のヒントがたくさん隠されています.また、歯みがきタイムが親子にとって至福のふれあいタイムとなるはずです.子供にとって遊びの一つにしましょう!
野生の世界に棲息する霊長類とは違い,なぜヒトには歯みがきが必要なのでしょうか?
また,歯の萌出が進むにつれて,ミュータンスレンサ球菌などのむし歯の原因菌が定着できる歯の表面積が増え,繁殖しやすくなっていきます.歯の表面に形成され,さまざまな細菌が共生するネバネバした塊は歯垢とよばれ,食べかすと違って唾液の洗浄作用で取り除かれることはありません.そこで歯ブラシによる清掃の必要性が生じるのですが,乳前歯に続いて乳臼歯が生えてきたからといって,子どもには歯みがきをされる意味が理解できません.
ある日突然,清掃用具を口に入れられることや,口の中の状態を配慮していない,あるいは心理状態を考慮していない歯みがきは,子どもにとって受け入れがたい行為となり,不快な感覚体験として記憶されることがあります.“きれいにすること(きれいにしてもらうこと)は気持ちがいい”と感じられることが大切です.歯が生える前からの,顔や口の周囲・口の中への気持ちのいいタッチがこの感覚を育てます.こうしたスタートは自分の身体に興味をもち,自分でみがこうとする意欲につながっていきます.
子どもの意欲を育てながら,上手にみがけない部分を仕上げみがきしてあげ,少しずつみがき方を伝えていきます.「きれいにされて気持ちがいい=大事にされて幸せな気持ち」が,子ども自身のこころと身体を大切に思うセルフケアのこころを育む原動力となります.
このこころが,成人後に次世代を育む力や上の世代をケアするこころや行動へと,深く広く成長していくのです.むし歯の予防には口の中のケアも大切ですが,規則正しい生活リズムや健全な食習慣が大きな影響力をもちます。身体の一部であるお口のケアでも,子どものこころを育てる気持ちで行動すると,無理なく日常の習慣化がはかれます.
むし歯の予防を手がかりにしながらも,子どものこころと身体がすこやかに育つための支援として,保護者と専門職が目標に向かって気持ちを1つにして行動することが,お口のケアの成功にもつながります.
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