保定装置の使い方では可撤式保定装置について書かせて頂きました。保定装置には大別すると、もう一つ取り外しの出来ない固定式保定装置というものがあります。
前歯の裏側に細いワイヤーを通して接着剤で固定するものです。一般的には犬歯から犬歯までの6本を固定することが多いです。4番目の歯である第一小臼歯までワイヤーを伸ばして8本固定することもあります。
なぜ、固定式保定装置を使うのか?可撤式保定装置をしっかり使っていれば後戻りを防げるのでは?と思われるかもしれません。前歯、特に下の前歯は矯正治療していなくても生理的に年齢とともにガタガタしやすい所だということと、可撤式保定装置単独ではわずかに動いてしまうことがあるからです。
元々の歯の位置から後戻りの可能性が高いことが考えられる場合にも固定式保定装置を使います。患者さまとご相談した上で最終的には決めさせて頂きますが、可撤式保定装置と固定式保定装置を併用することが多いですね。
保定では保定装置というものを使います。取り外しの出来る可撤式保定装置が一般的ですね直径0.9ミリの太めのワイヤーとレジンという樹脂を使って作ります。入れ歯みたいな装置です。余談ですが、私が矯正治療を受けていた時は先生が保定装置のことを「入れ歯」と仰っていたので、「え?せっかく矯正したのに入れ歯になっちゃうの?」ってドキドキしたことを覚えています。
話を戻して、この保定装置ですが、食事と歯磨き以外は24時間の使用が基本です。特に矯正装置を外した直後は後戻りしやすいので頑張って24時間の使用をお勧めしています。ただ、なるべく装置を目立たせたくないという方も多くいらっしゃるので、日中は目立たない透明な保定装置;クリアリテイナーを使って頂いています。