料理の基本の「さしすせそ」をご存知の方は多いことでしょう。「さ:砂糖」「し:塩」「す:酢」「せ:しょうゆ」「そ:みそ」を意味します。これは調味料を入れる順番を覚えるための語呂合わせで、料理の味を決める大切なもの。実はお口の健康づくりにも、ぜひ覚えて実行したい「さしすせそ」があるのです。
う蝕(虫歯)の原因となる細菌は、食事に含まれる糖分を分解して酸を出し、歯を溶かします。溶け始めた歯は唾液の作用で修復されますが、歯垢(プラーク)が残っていたり、頻繁に糖分を摂取したりすると唾液による修復が間に合わず、やがてう蝕(虫歯)ができてしまいます。毎食後の歯磨きを習慣づけましょう。
歯垢(プラーク)は歯の表面に付着した白くてネバネバとした物質で、う蝕(虫歯)や歯周病を引き起こす細菌のすみかです。細菌は食べものの糖分をエサにして増えるので、しっかりと歯磨きをして、歯垢を取り除きましょう。
歯と歯の間のすき間は、とくに歯垢が溜まりやすい部分です。歯ブラシだけでは除去できないので、デンタルフロスや歯間ブラシも使って歯垢を除去しましょう。
デンタルフロスは、歯と歯の間に入れたら歯の側面をこするように下から上に動かします。歯間ブラシは歯と歯の間に無理なく入るサイズを選び、歯と歯の間で、歯の裏側の歯と歯肉の境目に沿わしてゆっくり2~3mm動かして歯垢を取り除きます。デンタルフロスも歯間ブラシも、使用するときは歯肉を傷つけないように気をつけましょう。歯科医院で使い方を教えてもらうと安心です。
毎日の歯磨き(セルフケア)では、歯ブラシを小刻みに動かして、1本1本歯垢を落としていくことが大切です。しかし、どんなにていねいに磨いても、セルフケアで完ぺきに歯垢を取り除くことは困難です。
そこで1年に1~2回は、歯科医や歯科衛生士といったお口の健康の「プロ」に、毎日の口腔清掃方法をチェックしてもらい、必要に応じて専用の器具で歯石や歯の根面にしみこんだ毒素を取ってもらいましょう。