オーバーデンチャーとは、現存した歯やインプラントの上に入れ歯を製作していく方法です。入れ歯は粘膜で支えますが、オーバーデンチャーは入れ歯でありながら、歯やインプラントで支えます。これにより粘膜だけで支える通常の入れ歯よりも支持性が上がり良く噛めるようになるのが最大の利点です。
見た目は総入れ歯にそっくりですが、残った歯を利用する点で総入れ歯と異なります。数本だけ残った歯や歯の根っこを支えにした入れ歯なのです。さらに入れ歯の裏側にアタッチメントをとりつけることで、動かず、外れにくい入れ歯となります。
入れ歯の構造もとてもシンプルなので、長期に使用した際の入れ歯の修理などもしやすいのも臨床で多く使われている理由です。インプラントを用いたオーバーデンチャーが臨床に多く用いられるようになりました。。粘膜で入れ歯を支えるには限界もあり、インプラントを用いて入れ歯を支持する事は物を噛む能力を上げる有効な手段です。
オーバーデンチャーは総入れ歯から、部分入れ歯まで適応範囲は広いです。その患者さんの欠損状態によって入れ歯のデザインを設計を立てます。それゆえ、成功の鍵はその設計・デザインです。
①入れ歯を支える力が大きい。それにより、噛む力が大きくなり、なんでもよく噛めるようになる。②粘膜の負担を軽減できる。それにより、歯槽骨の吸収をおさえて、長期に渡り入れ歯が安定する。③総入れ歯の構造なので治療計画がシンプルで見た目もダイナミックに治せる。それにより、治療期間の短縮や治療の確実性が上がる。歯の位置を自由にできるので、審美的な回復が容易にできる。④構造がシンプルで修理がしやすい。それにより、入れ歯を支えている歯にトラブルがでても入れ歯を作り直す必要がない。⑤入れ歯が取り外しができるので、残存歯へのハブラシがしやすい。それにより、歯周病の進行した歯なども保存して治療ができる。
入れ歯を支える力が大きくなり、噛む力が大きくなる。それにより、入れ歯が割れやすくなったり。人工歯が消耗しやすい。対応策としてメタルフレームでう入れ歯を補強をしたり、入れ歯の厚みをとるような大きな噛み合う力に対しての工夫が必要。
それにより、入れ歯を支える歯やインプラントに負担がかかるので、その負担のバランスをとるような設計・デザインに工夫が必要。 バランスの悪い設計・デザインは入れ歯の動揺や破折につながる。それにより、入れ歯である違和感はある。清掃の際は入れ歯を外す必要がある。それゆえ、虫歯のリスクは上がります。毎日の清掃と歯科医院にて定期検診が大切。