パニック症候群はパニック症やパニック障害と呼ばれることも多いですが、かつて不安神経症と呼ばれていた神経症の症状の一つになります。 突然の動悸や過呼吸、めまい、予期不安などが基本的な症状になります。具体的には、下記にまとめたような形になります。
パニック障害の症状には、「突然、強烈な不安感に襲われる」「何の理由もなく胸がドキドキして強い緊張を感じる」「歩けなくなるほどのめまいがする」などといったものがあります。また、発汗や手足の震え、吐き気などが強い不安や恐怖とともに起こることもあります。
症状の現れ方はいろいろな形がありますが、適切な対応をしていけば薬を飲まなくても充分、改善しているものなのです。今は色々新しい薬が発売される位で、薬で治そうとする傾向が強くなっていますが、この方向では根本的な治療にはならないと思います。
その症状はたいへん強烈で、想像を絶するほどだといいます。中には「このまま死んでしまうのかもしれない」と感じる人もいるほどです。このような体験をすると、「またあんなふうになったらどうしよう」と、あまりの恐ろしさから外出が困難になったり、症状が起きた場所へ行くことができないなど、似たような状況が生じることを恐れるようになります。
もし、パニック障害の症状を歯医者さんで起こしてしまった経験があるとすれば、「歯科治療が怖い」ということに加えて、「歯医者へ行ったらまた死ぬほど怖い思いをするかもしれない」ということも原因となってきます。
つまり、パニック症候群は、もともと脳内の異常から来る病気ではないからなのです。神経質性格という内的要因を持った人が、誤った認識に引きずられ、マイナスの行動を繰り返すことで起こるようになった、マイナスの癖から来る症状だからなのです。
強い動悸やめまいなどが起きるのは、心臓か呼吸器官に病気があるのが原因なのではないかと思いをめぐらせ、内科を受診されるのです。すると、たいていパニック障害であるこは判明しません。どこも悪いところはないといわれ、「だったらあれは何だったのだろう?」という疑問を抱えたままになってしまいます。
ですから、いくら薬によって症状を表面的に押さえ込んだとしても、この元になっているマイナスの癖が直らない限り、根本的な改善には結びつかないのです。しかし、パニック症候群は神経症の症状の一つですから、森田療法などの精神療法により治療していけば、充分、根本的に改善、克服していけるものなのです。