親知らずの周囲の炎症からくる痛みです。親知らずは不完全な歯の生え方をしていることがよくありますが、そんな親知らずは虫歯にならなくても周辺が炎症を起こしやすいものです。親知らずは虫歯にならなくてもいろいろな悪さをする歯の中の問題児なのです。ほかにも、鼻、眼などの炎症から歯が痛むように感じる場合、あるいは肉体的には悪いところがないのに痛みを感じてしまう心因性の歯痛、そしてときには上顎癌(ジョウガクガン)からくる歯の痛みなどもあります。
この状態は唾液によって中和され、溶けだしたカルシウムやリン酸は再石灰化によってまた歯の中に戻って修復されます。酸性の状態が長いと、歯から溶け出すカルシウムの量が再石灰化によって回復する量を上回ってしまうため、虫歯になってしまいます。
つまり、少量であっても頻繁に飲食をしていると、口の中が酸性の状態のまま中和されなくなるために、常に虫歯になりやすい環境になるので、頻繁に飲み物を飲んだり飴やガムなどを食べるのを控えることも虫歯の予防に繋がります。また、口呼吸で口の中が常に乾いている人や唾液の分泌量が少ない人は、中和されにくいため虫歯になるリスクが高くなります。
そのため、表面では小さな穴でしか無くても、奥ではとても大きなものになっている場合が多いのです。また、進行した虫歯が歯髄(歯の神経)に近づくにしたがって、甘い物を食べると痛みを感じたり、冷たい空気や水がしみたりするといった自覚症状が現れて来ます。この段階で発見する事が出来れば、まだ神経を取らずに、数回の来院で治療を終える事が出来ます。
やがて、菌が神経の管の中で増殖して、管の中が膿だらけになり、「噛むとひびく」「何もしなくてもズキズキ痛む」「鎮痛薬がなかなか効かない」といった症状になります。それがさらに進むと、管の中だけでなく、歯を支える骨の中にまで膿の袋ができ、「歯ぐきはもちろん、頬やリンパまで腫れた」といった状態にまでなってしまいます。ここまでひどくなると、歯の神経はもちろん、歯そのものまで抜かなければなりません。