歯軋りは、ストレスを解消するために行われていると考えられています。そのため、歯ぎしりの最大の原因はストレスだという説が現在最も有力です。
噛み合わせが原因で歯軋りが起こるという話もよく耳にしますが、かみ合わせが歯軋りの原因だという科学的根拠(エビデンス)は無く、現在ではかみ合わせと歯軋りの関連性はほぼ否定されています。
また、歯ぎしりは子供にもよく見られますが、これは歯の生えかわりや骨の発育に必要なものであり、ほとんどの場合自然に治ります。
「歯ぎしり」「くいしばり」は決して異常なものではありません。96%もの人がしているという報告もあります。 一種の「くせ」と考えても良いと思われます。
ですから、特に問題を起こさない限り、放置してもかまわないのですが、 時には
次のような問題を起こすと言われています。
1、歯への障害・・・・・ 歯の磨耗、歯の破折、歯がしみる、噛むと痛む 等
2、歯周組織への障害・・・・・ 歯肉炎、歯周疾患(歯周病=歯槽膿漏)を進めさせる
3、顎関節への障害・・・・・ 顎関節痛、開口障害、顎関節からの異音(ゴリゴリ音)
4、全身への障害・・・・・ 顔面痛、頭痛、肩こり、腕のしびれ、イライラ、腰痛
5、その他・・・・・ 舌痛症、ムチウチ症状、倦怠感
朝起きると顎が疲れていたり歯に負担がかかっていることがあります。これは睡眠中に過度の力が加わっているためおこる症状です。人は誰でも歯ぎしり、くいしばりをしますが、長期化するとこれらの組織に負担がかかり重症化します。
歯が折れる、割れる、抜けるほか、口が開かない、顎が痛いなどの顎関節症はその代表例です。他にも歯周病の悪化、知覚過敏、頭痛、首や肩こり、腰痛、眩暈(めまい)、耳鳴りなど様々な症状の原因となるため注意が必要です。一方で、数年間にわたって、胃のむかつきや胸焼けの症状を自覚していることが多いことが判明してきました。ここからGERDを疑い、消化器内科歯科用 バーに紹介。超音波スケーラーと診断を下され、プロトンポンプ阻害薬(PPI)を2週間投与された結果、胃のむかつきや胸焼けなどの消化器症状は軽快し、患者は起床時の咀嚼筋痛をほとんど感じなくなる場合があるといいます。家族からの夜間ブラキシズムの指摘も、これまでは毎日だったものが、週1~2回の頻度へと減少する場合があるとのことです。