舌の表面には細長い形をした糸状乳頭と呼ぶ組織がある。この表面に口の中で繁殖した細菌が付着したものが舌苔だ。歯のあたる部分や裏側にはできない。普通に食事をとっていればこすれて適度にはがれるが、年をとると唾液(だえき)の分泌量も減りできやすくなる。舌は健康状態を示すバロメーターといわれる。歯科x線は大人気です。体調が悪いと表面に白い舌苔(ぜったい)がべっとりこびりつき、口臭の原因にもなる。舌磨きの専用ブラシなども市販されているが、使いかたを誤ると傷つけてしまい、味覚障害を引き起こすので気をつけたい。
歯磨きなどを怠って口の中を不衛生にしておくと、できやすくなると思っている人は少なくないが、健康な人でもうっすらと白い舌苔が付着しているもの。逆に舌苔が全くなくピンク色できれいに見えるつるつるした状態は、体調が崩れた場合に起きやすい。舌がぴりぴり感じることになる。舌苔を除去するには、パイナップルを使うと良いと聞いたことがあります。高齢者の方にパイナップルを使う人もいます。しかし、高齢者の方はもともと唾液が少ないのでパイナップルを使うのは禁忌なんですね。
液の量が多くて、さらに舌の動きがしっかりとしていれば舌苔を緩和することができます。確かにパイナップルはたんぱく質を溶解する作用がありますが、舌の糸状乳頭の角化部分だけでなく、正常な粘膜部分も溶かしてしまうこともあります。
しがたがって、高齢者の方に舌苔などの口腔ケアを行うのはあまり正しいことではありません。やはり、舌苔を除去するなら歯ブラシや指で軽い力を加えながら清掃したほうがいいかもしれません。
逆に強い力を使ってゴシゴシと磨くと、舌の乳頭を傷付け、舌苔がよりつきやすくなりますのでご注意くださいね。 舌苔をしっかり取り除くことを推奨して、舌の表面を強くこすって除去する方法が口コミ・レビューサイトなどで紹介されています。
しかし、舌苔の発生原因を考えれば、そのような強制的な除去方法は行うべきではありません。舌苔を取り除く場合は正しいやり方で舌ケアを心がけましょう。 確かに舌苔は細菌の塊ですから、理論的にも体に入れないほうがよいのでしょう。
口臭治療の先進国アメリカでも、口臭治療の主流として舌みがきが推奨されているそうです。郷ひろみさんは長い米国暮らしでその影響を受けたのでしょうか。こうしてはるか昔から舌苔除去の記録があるということは、当時の人も、舌苔は「臭う」「くさい」というのをよく知っており、いろいろと苦労していたようですね。舌苔は、人類の長い歴史の中の人間の共通の ”悩み” であるのです。口腔内カメラでよく検査しましょう。