アルミホイルを噛んだり、スプーンなどの金属が歯に触れたときに、ビリッとした嫌な刺激があった経験をした方は多いと思います。このとき、お口の中の銀歯や金歯などの金属と、アルミホイルやスプーンなどの金属の間に電気が流れ、歯の神経に電流刺激が伝わって、ビリッとした痛みが生じているのです。これを、「ガルバニー電流」と言います。
色々な種類の金属やたくさんの金属がお口の中にあると、金属と金属の間に常に電気が発生して、電流が流れるだけでなく、市販の研磨剤の入った歯磨き剤で歯を磨くと、金属イオンが唾液と反応して溶け出し、金属アレルギーの原因になるといわれています。
このように、毎日微弱な電流がお口の中に流れ、ほんの少しずつであっても金属が毎日の食事とともに体内に入っていくと、金属が体の中にためられていきます。体の中に入った金属が、体外に自然排出されることはほとんどありません。
もともと皮膚が弱かったり、アレルギーの気がある方は比較的短期間で金属アレルギーの症状が出ますし、肌が丈夫だったり、現在症状がなくても、蓄積されたものが数年後や十数年後に、全身への症状として出てくる方もおみえになります。
また近年、お口の中の金属が、電磁波のアンテナとなっていることも指摘されています。電磁波とは、簡単に言うとパソコン・携帯電話・電子レンジ・テレビなどの電気製品や送電線などから出ている電波のことです。パソコン、携帯電話、電子レンジ、エアコンなどの電気製品により、私たちは快適に生活ができるようになりました。その一方でオゾン層が破壊され、紫外線だけでなく地球に届く電磁波も強くなりました。
さらに、携帯電話や高電圧線が世の中に蔓延し、私たちの体は、ますます電磁波の危険にさらされています。電磁波のアンテナとなり、電磁波を体内に取り込みやすい金属がお口の中に入っていると、健康を害しやすくなります。パソコンを使っているときや、IHなどの電磁調理器を使っているときに次のような症状が出る方は、電磁波の悪影響を受けている可能性があります。
患者さんの金属を外した時に、びっくりすることが多いです。レントゲンを撮っても、金属の中の虫歯は反射してしまって診断できません。虫歯が大きくなってしまって初めて、虫歯があったことがわかる場合がほとんどです。詰め物が取れてしまってご来院される方の中に、「銀歯を入れて10年以上たっているけど、これまで何ともなかったから今回も銀歯でいい」とおっしゃる方がいます。
10年以上前に虫歯を削り、その時に詰めた詰め物が、虫歯の再発で取れてしまったケースがほとんどです。今回も虫歯を再度削ってまた詰め物をすると、健康な歯の部分がますます少なくなります。歯も弱くなるし、そこに銀歯を入れればまた境目から虫歯になり、歯の寿命がどんどん短くなります。
虫歯が神経に達すると、痛みも治療時間も通院回数も格段に増えます。その後、もし歯が抜けてしまうと悲惨です。抜歯後に選択する治療内容によっては、総入れ歯にまっしぐら!ということも少なくありません。