顎関節症は、打撲や外傷など突発的なことから発症することもありますが、多くの場合には顎に負担をかけない生活を心がけることで予防することができます。
生活の中で顎に負担をかけるケースとしては、うつ伏せで寝ること、頬杖をつくこと、唇を噛んだり、歯をくいしばる癖があること、歯ぎしりなども顎に負担をかける行動といわれています。
こうした顎に負担をかける行動を続けていると顎関節に負担を蓄積し、将来的に顎関節症になってしまう可能性があるのです。どのような行動が顎に負担をかけるのかということをしっかりと自覚してください。歯をくいしばるなどの行動はストレスの影響から起こるとも言われており、無意識に行ってしまっていることも少なくありませんが、顎に負担がかかる行動をしっかりと自覚して気づいたときに修正するようにするだけでも十分顎関節症の予防になります。
上に上げた以外にも、物を噛むときに片側だけで咀嚼をする片咀嚼や、電話を顎と肩の間ではさんだり、猫背などの姿勢の悪さも顎に負担をかける原因になります。問題となる行動は極力修正し、姿勢などは意識的に改善していくようにしましょう。
また、歯のくしいばりや歯ぎしりなどは、ストレスを軽減することで改善される場合もありますが、無意識の行動であるため特に寝ている間の歯ぎしりは改善が難しい場合もあります。寝ている間に、歯や顎を保護するマウスピースを装着するなどの方法で歯や顎に負担がかからないようにすることはできますので、必要に応じて試してみるといいでしょう。
また、噛み合せの問題も、顎に負担をかける大きな要因です。噛み合せは、できれば子供のころから顎に負担をかけるような噛み合せにならないようにケアをしてあげることが大切です。簡単な調整だけで噛み合せが改善する場合もあれば歯列矯正が必要な場合もありますが、できるだけ子供のうちから噛み合せの問題を解決しておくと、顎関節症のリスクを軽減することができます。
顎関節症では顎に負担をかけないために、あまり硬いものを食べないことも大切なのですが、ただ、子供のうちから固いものを食べさせないというのは顎が発達せず、将来的に顎関節症発症する下地を作ってしまうかのうせいがありますので、子供のうちにはしっかりと顎を鍛えさせておくことも大切です。