歯の表面を覆っているエナメル質・象牙質の厚さが永久歯に比べて薄くなっています(歯の神経までの距離が近い)。石灰化度(透明度)も低く、白みがかって見えます。
乳歯が生えそろうのは3歳前後です。上10本、下10本です。この頃からやっとしっか噛めるようになってきます。しっかり顎を使うことにより、顎の成長を促します。
3歳を過ぎる頃から虫歯も多くなります。虫歯になりやすい歯は上の前歯・奥歯、下は奥歯です。下の前歯も虫歯になるというのは重症です。子供の虫歯は痛みなどの自覚症状が少ない割に、急速に進行して歯ぐきが腫れたり急激な痛みが出ることがあります。
歯ブラシの毛先を歯の表面にきちんと当て、軽いカで小さな往復運動で磨いてください。歯肉炎にかかっていたり、歯の生え始まる時期は柔らかめの歯ブラシを使うと良いでしょう。特に大切な第一大臼歯(6才臼歯)は、生えるのに1年~1年半くらいかかり、歯ブラシがあたりにくい時期が続きます。歯ブラシを横から入れ、噛み合わせの溝のところを注意して磨くこと。歯の交換期は乳歯と永久歯が混在し、歯列や歯の高さが凸凹で汚れが溜まりやすく歯ブラシが届きにくいため、仕上げ磨きをおこなってください。
一年に1~2回の歯科材料塗布とご家庭でのフッ素洗口を繰り返し行うことで、虫歯の予防効果が期待できます。虫歯になりやすい方、歯の質が弱いかもしれない方には効果的です。
現在はお子様の虫歯予防だけでなく、大人の歯周病のメンテナンス時にも根面(歯の露出した根の面のこと)虫歯予防として使われるようになってきています。
基本的にはうがいがきちんと出来る。または、吐き出すことが出来る年齢の方については、心配はないとされています。あくまでも本来の虫歯の予防は、生活習慣改善、超音波スケーラー、食生活見直し、丁寧な歯磨きの励行などが基本です。そういう意味で、フッ素は自助努力をしても、どうしても虫歯になりやすい方の選択肢であるとも言えます。