歯という字

 歯に関する良い本である。

 ズキズキして痛む虫歯ほどいやなものはない。治療がいやだから後回しにして、さらに悪化してしまう。昨今では歯科医の技術も進歩し、治療も昔のような痛さはなくなったが、それでもできるなら治療はしたくないものだ。

 本書は歯にまつわる詩を書いた、なんとも珍しい詩画集だ。作者はあの有名な漫画家、やなせたかしさん。「アンパンマン」の生みの親。

 さすが子供を魅了するヒット作を連発した漫画家だけあって、歯を見る視点もユニークでおもしろい。目からうろこの言葉がさりげなくちりばめられる。

 〈歯をみれば そのひとのことは おおよそわかる〉(「歯という字」)

 〈宇宙全体からみれば 人間もしょせん細菌 コンクリートの 超高層ビル群は 歯石みたいなものか〉(「さよならプラーク」)

 〈歯を外す時には大変 削ったり トンカチで叩いたり 彫刻家みたいな 感じになる 歯科医というのは 一種の 芸術家だなあ〉(「歯科芸術論」)

 こんな詩を読むと歯医者を恐れることはない。進んで治療を受けたくなってしまう。

 帯には「親子で楽しみながら歯の知識も身につく」とある。確かにこれを読めば歯を大切にしなければならないと思う。

 日本歯科医師会ではいま、80歳になっても自分の歯を20本残そうという「8020(はちまるにいまる)運動」を行っている。やなせさんは94歳。巻末に掲載された同医師会の大久保満男会長と、やなせさんの対談も楽しい。それによると、やなせさんの子供時代は、ちゃんとした歯を磨く指導などはなかったという。前歯は馬に蹴られて3本折れてしまったそうだが、自前の歯はまだ10本ほどあるという。感服。

 皆さんにもこの本をおすすめ致します。

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