歯や口内に関する病気には様々なものがありますが、その中に舌痛症という病気があります。最近、特に40代から50代の女性に多く見られる病気なのですが、恐らく聞きなれない病名だと思います。舌痛症とは見た目には変化のない病気です。
舌痛症とは
舌痛症(ぜっつうしょう)とは、文字通り舌が痛くなってしまう病気のことなのですが、舌が痛くなる病気というのであれば、舌炎や舌がんもそうなります。従って、舌痛症というのは、それ以外の舌が痛む病気と何らかの違いがあるわけです。
舌痛症の症状
昼間の目覚めているすべての時間帯を通して、舌の表面がヒリヒリ、チリチリとします。ただし、食事中には痛みを忘れていられるし、味覚に変化はありませ ん。しかし、食後や談話後にはそれ以前よりも痛みが増強する場合が多く、痛みを感じる部位は、舌の先端か舌を最大限突き出してやっとみえるいぼ状の有郭乳 頭(ゆうかくにゅうとう)が多くみられます。そして、この乳頭がガンか何か異常なものではないかと不安になってきます。まれには、痛む部位が日によって移 動することもあります。
舌痛症の治療
最も有効な治療法は抗うつ薬を中心とした薬物療法である。不眠や不安を伴う場合は、睡眠導入薬や抗不安薬を併用する。漢方薬では柴胡加竜骨牡蛎湯の処方が奏功することもある。
舌痛症の診断と治療は複雑です。大学病院や大きな病院の口腔外科、耳鼻科、ペインクリニック科などで専門的な診療を受けられることをお勧められます。