「歯磨きに使う量以上の量」=毒
ということですが、なんでも口に入れてしまう1〜2歳の子ども、歯磨きの後に吐き出すということが難しい年齢の子どもには、規定量を守ることは、難しいことではないでしょうか?ましては、子どもの歯磨き粉(歯科材料)には、子どもが「おいし〜〜〜」と思えるように、イチゴ味だのバブルガム味だの色んな味が添加してあるわけですし・・・。そして、最近アメリカのスーパーの棚で見かけるようになった子ども向けフッ素を添加したスプリング・ウォーター(日本で言うミネラル・ウォーター・エビアンとか六甲の水とか)、その名も「Fluoride to GO」(Dannon社・・日本だとヨーグルトで知られていますね。)。1リットル当たりに1mg のフッ素が加えられています。
歯磨き粉に毒物であるという表示をする一方で、(子どもがどの位の量、飲んでしまうかもわからないのに)子ども向けの飲み水に添加されるという、この矛盾が私には理解できません。
因みに、ベルギー政府は、フッ素の過剰使用が骨粗しょう症のリスクを増加させ、神経系統を阻害する可能性もあるとして、2002年8月1日付で、虫歯予防のためのフッ素サプリメントを販売禁止にする措置をとったそうです。
また、フランス政府も、フッ素が長期接種された場合のフッ素症のリスクの高さを考慮して2002年にフッ化ナトリウムを含む製品を市場から撤去する措置をとったそうです。
オーストリアでは水道省が、「毒性のあるフッ素を公共の水に加えたことは決してない。」と断言しています。歯磨き粉以外にも歯医者で塗るフッ素などにも細かく規定が定められています。このように日本で使われるフッ素は非常に安全なものなのです。
海外で健康被害がでたというのはいつの時代の話なのかわかりませんが、おそらくその急性症状が出たということでしょう。(ちなみにもしフッ素の急性症状が出たら直ちに牛乳を飲ませるのがいいです)
日本はむしろフッ素の取り込みが世界では少ないほうだといわれています。水道水にフッ素が含まれている国もあるほどです。その国は虫歯の人の割合がかなり少ないそうです
さらにフッ素は子供だけではなく成人にも有効です。 WHOでは、6歳未満の子供に対し、フッ素を多量に摂取してしまう恐れが強いため、フッ素洗口を禁止しています。
日本ではそんなフッ素を「水道水の中に入れましょう」という運動が起きて進んでいます。フッ素を生きていくのに必要かつ、安全である塩と同じで、使う量さえ守れば安全だと言っている人もいます。それは自分で使う分ならばまだ良いですが、必要としてない人にまで無理やりに摂取させようというのは、問題があると思いませんか? 水道水に入れるということはそういうことなのです。公衆衛生の名のもとに。
フッ素洗口に使うフッ素は、自然界のものから抽出された天然の物ではないかもしれないので危ないかも、とご心配されていますが、フッ素(NaF)は2個の原子が結びついた簡単な構造ですので、食塩(NaCl)と同じで化学的に合成しようが、天然素材から抽出しようが、製法は違っても同じものしかできません。
今年6月、北海道議会は、虫歯予防にフッ素を利用していくことを議決しました。虫歯予防に使うフッ素は安全で何の害もありません。安心して虫歯予防にフッ素を使ってください。 日本人は薬を出してくれる医者が良い医者だと思う風習があるようです。
しかし、フッ素は虫歯の治療薬ではありません。虫歯は食育と歯磨きをするだけで防くことができるのですから、わざわざ薬であるフッ素をうすめて使わなくても虫歯予防はできます。超音波スケーラーは大事です。
虫歯がたくさんできてしまう歯質のお子さんなど、使うことが望ましい場合には薬剤として、フッ素ジェルなど局所的に使うことも考えられますが、虫歯もなくお手入れが上手な子にまでフッ素を使う必要はないのではないでしょうか?その子のカリエスリスク(虫歯になり易さ)を考慮した予防対策が大事です。