乳歯に多くの虫歯が出来てしまった場合、新しく生えてくる永久歯も同じように虫歯になっていく可能性が高いです。なぜなら、お口の中が虫歯を作りやすい環境になっていることがほとんどだからです。そのような状態でできた永久歯は虫歯を、せっかく治療しても必ずまた虫歯になってしまいます。虫歯になって治療して、また虫歯になって治療して・・・を数年ごとに繰り返して、時間と費用を使いながら結局は歯の寿命を短くしているわけです。 永久歯は、生えてきて1~2年の間は、表面が十分に固まりきっていない(例えるなら、たけのこと一緒で最初は柔らかい状態です)ので、最も虫歯になりやすい時期です。
奥の3本の永久歯は、乳歯とは全く関係なく生えてきますから、ある程度生えてくる時期が決まっています。奥の3本のうち、第一大臼歯は生えてくる時期がかなり早く、早い人では6歳頃から生え始めます。次の第二大臼歯が12~3歳ころ、一番奥の第三大臼歯は生えてこない人も多く、一概にいつ生えてくるとは言えません。普通の人は32本の永久歯が生えてきますが、中には永久歯が生えてもおかしくない年齢なのに、特定の永久歯が生えてこないというケースがあります。永久歯が生えてこないパターンはいくつかあります。
矯正が必要かどうかは永久歯が全部生えてから判断します。(歯の生える顎の大きさが歯の横幅に比べて小さいとか上下関係に問題(出っ歯、受け口)があるとかといった顎骨の例外はありますが。)歯は生えてきたときの位置のままではありません。ベロ(舌)の天然の矯正力で内側から押されて前に出ようとします。唇や頬っぺたの力で内側に押されます。これも天然の矯正力です。外に押す力と内側に押す力でうまく歯列弓が作られます。ですから、そのときよりはもっといい位置になるでしょう。