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顎補綴治療

プロフィールにも書いたように、私は卒業後に大学の顎口腔機能治療部という診療科に残りました。 現在は顎顔面補綴学分野という講座になっていますが、要するに顎顔面補綴を専門に臨床および研究し、学位を取りました。 また日本顎顔面補綴学会に所属し、認定医を取得しています。腫瘍や炎症、外傷、先天的奇形等が原因で顎周囲に生じた欠損を、特殊な義歯等の補綴装置で補うことにより、咀しゃく、嚥下や発語などの機能障害や審美障害を改善、回復します。 また、脳血管障害後遺症等による口腔機能の障害に対しても、補助装置を作製し、リハビリテーションに役立てます。上顎、下顎、舌等の手術後、うまく噛めない・飲み込めない・話せない等の症状がある方や、 脳血管障害後遺症で、うまく噛めない・飲み込めない・話せない等の症状がある方に適応します。欠損の状態と機能障害の種類に応じて、顎義歯、スピーチエイド、パラタルリフト、舌接触補助床、嚥下補助床等の補綴装置を作製します。 通常上顎癌を摘出された患者さんは顎義歯いう少し特殊な入れ歯を使用します。現在日本では、義歯上部の軟材料が封鎖されていない天蓋開放型、または軟材料が袋状になった中空型顎義歯が製作されております。しかしいずれも術後2~3ヵ月経過した後に製作されておりますので、残念ながらすでに咀嚼、発音、嚥下などの諸機能がそこなわれてしまっているという事がほとんどでした。さらに患部の瘢痕収縮により顔貌の変形をきたしており、その時点でいくら上手に顎義歯を製作しても 患者に元の表情や笑顔を取り戻してあげる事が出来ませんでした。 顎補綴とは、様々な原因で歯だけでなく周辺の組織、すなわち上下の顎の骨や歯肉、舌などに欠損や変形が生じた患者さんに対する補綴治療のことです。 その原因とは、主に口腔がんなどの悪性腫瘍、骨折などの外傷、そして唇顎口蓋裂などの奇形です。 歯のごく周辺の小さい欠損であれば通常の歯科治療で十分対応できますが、進行した口腔がんで大きく切除した場合、たとえば鼻の方に穴が開いてしまったり、下顎が変位してしまったり、様々な複雑かつ困難な問題が生じてきます。 このような状態の症例に、補綴的な手法すなわち特殊な入れ歯や固定性のブリッジで対処します。 そのため、通常の歯科治療とは若干異なる知識と技術とが必要になる場合があります。 写真は上顎の欠損に適用した顎義歯です。

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言語療法

人と話して、よく聞き間違われますし、聞き返されます。私の発音ははっきりしていないのではと思います。よくもごもごしているとか、話すのが早いと言われます。家族にも言われます。スピーチ、発音トレーニング、言語療法か何かを受けたほうがいいのではないかと思います。 大学病院のほうが研究が進んでいるという訳ではありませんか?歯ひとつにしてもたくさんの専門の科があります。私の不調を直すには、根本から、本格的に直したいです。 最初のメールにも書いたとおり、デンマークに移住したいですが、噛み合わせのことがあって、今日本にいます。完治次第、すぐにでも、移住したいので、内心あせっています。後戻りなどは絶対したくありません。 また、矯正をして歯並びは良くなったのだけれど、いまだに口元が気になる。そして、夜、口を開けて寝ている。また、眠りの質が悪い為に日中眠たい。気道が塞がって苦しく、金縛りの状態になることがたまにある。という事ですね。 悪いところがたくさんありそうですね!まずは舌癖のトレーニングをしっかりと指導してもらえるところで、ちゃんとやらないと歯並びは安定いたしません。テキストを自分でみて練習しているだけでは治らないと思います。 また、舌の位置が悪くやや低位にある為、いびきや睡眠時無呼吸症候群を併発しているように思われます。この際も、しっかりと舌の正しいポジションの獲得からしなければいけないと思います。正しいポジションが得られ ないと、いびきや睡眠時無呼吸症候群を併発し、更には高血圧・心疾患などの生活習慣病を惹起してくると思われます。また、それでも就眠時、呼吸が止まるようならば、下顎を前に出すような外科手術が必要になってくるかもしれません。外科手術に関してはあくまでも正しい舌のポジショニングが出来てからと考えて下さい! 顎変形診療科、顎関節外来、言語治療外来、成人矯正歯科、口腔外科第一診療部、口腔外科第二診療部など、いろんな科があり、まずどの科を受断するかわかりません。私の場合以前お話しました、夜に歯がカッカッとものすごい早さでタッピングみたいなのをする、時間置いた初めの一口を噛んだ時奥歯が痛い、顎に梅干しができる、横からのラインで口が出ている、 就寝中無意識に口があいて舌がさがるので睡眠時無呼吸症候群のように息苦しくて金縛りみたいになる、 今まで25年間飲み込む時に無意識に舌が前にでるなどあり、どの科にも当てはまるような気がします。 先生のご紹介のおおの矯正くりにっくに行く前に、整形外科的な上記に記したどこかの科等で検査したほうがいいですか?先生のご意見をよろしくお願いします。先生の助言はとても心強く、心から感謝します。自分には知識がないので、先生に、専門的なことを教えていただきありがたいです。

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 保定装置の使い方

保定装置の使い方では可撤式保定装置について書かせて頂きました。保定装置には大別すると、もう一つ取り外しの出来ない固定式保定装置というものがあります。 前歯の裏側に細いワイヤーを通して接着剤で固定するものです。一般的には犬歯から犬歯までの6本を固定することが多いです。4番目の歯である第一小臼歯までワイヤーを伸ばして8本固定することもあります。 なぜ、固定式保定装置を使うのか?可撤式保定装置をしっかり使っていれば後戻りを防げるのでは?と思われるかもしれません。前歯、特に下の前歯は矯正治療していなくても生理的に年齢とともにガタガタしやすい所だということと、可撤式保定装置単独ではわずかに動いてしまうことがあるからです。 元々の歯の位置から後戻りの可能性が高いことが考えられる場合にも固定式保定装置を使います。患者さまとご相談した上で最終的には決めさせて頂きますが、可撤式保定装置と固定式保定装置を併用することが多いですね。 保定では保定装置というものを使います。取り外しの出来る可撤式保定装置が一般的ですね直径0.9ミリの太めのワイヤーとレジンという樹脂を使って作ります。入れ歯みたいな装置です。余談ですが、私が矯正治療を受けていた時は先生が保定装置のことを「入れ歯」と仰っていたので、「え?せっかく矯正したのに入れ歯になっちゃうの?」ってドキドキしたことを覚えています。 話を戻して、この保定装置ですが、食事と歯磨き以外は24時間の使用が基本です。特に矯正装置を外した直後は後戻りしやすいので頑張って24時間の使用をお勧めしています。ただ、なるべく装置を目立たせたくないという方も多くいらっしゃるので、日中は目立たない透明な保定装置;クリアリテイナーを使って頂いています。

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舌切除

舌のほとんどを切除し、舌の根元だけが残る。舌がないと 、食べ物を口の中でまとめられず、うまくかみ砕けない。口の奥に食べ物 を押し込み、のみ込むこともできない。このため、女性は退院時には、腹 部に穴を開けて、チューブで胃に栄養剤を送る「胃ろう」が設けられた。 その後、口腔こうくうリハビリテーション 科に通った。当初、口では一切食べられなかった。おなかの胃ろうの弁を 見られるのが嫌で温泉にも行けない。弁の定期交換も痛い。「胃ろうを外す こと」が目標になった。 同科教授の高橋浩二さんらは、上あごと下あごの内壁を厚くするプラスチック製のプレートを作った。これを歯にかけて装着すると、短い舌でも上あごに触れやすく、食べ物に圧力をかけやすい。女性は、この装置を使って流動食を飲み込む訓練を始めた。食べ物が誤って気管に入り、誤嚥ごえん性肺炎になったこともあるが、次第に流動食なら口で十分食べられるようになり、09年10月、3年半ぶりに胃ろうを外せた。 上あごにはめるプレートは昨春、口腔がんなどの患者の「舌(ぜつ)接触(せっしょく)補助(ほじょ)床(しょう)」として保険適用された。しかし、この治療を行う歯科医はごくわずかで、装置の存在もよく知られていない。 昨年末、都内の大学病院で舌の左側3分 の2を切除した。手術後は軟らかい物を食べていたが、今年3月、誤嚥性 肺炎になった。栄養が十分とれず、65キロだった体重が50キロに落ち たため、鼻から胃に栄養剤を送るチューブを入れられた。 「味がなくて、食べた気がしない。精神的に追いつめられた」と振り返る。 そんな時、本紙で舌接触補助床を知った。日大歯学部病院摂食機能療法科長の植田耕一郎さんを受診し、現在、補助床の調整中 だ。男性は「こんな方法があるとは、手術した病院では聞かなかった」と 話す。ただし植田さんは「装置を作っても必ず食べられるようになるとは 限らない。手術後、患者の口の機能は変化するため、私たちもそれに合わせて試行錯誤しています」と話している。

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母音の三角形

歯の働きでいちばん大切なのは、食べものを噛み砕き、消化しやすい形にすることです。そのために、「歯は単なる道具だから、古くなったり痛んだりすれば、取り替えればいい。年をとれば、歯は自然と悪くなり、抜けていくのは当然だし、入れ歯という便利なものがあるのだから、それを入れればいい」と考えがちです。 たしかに歯は噛むための大切な道具です。しかし、歯の役割はそれだけではありません。 言葉をしゃべるという、人間にとって重要なコミユニケーションにおいて、歯は欠かせない役割を担っています。歯が欠けたり、なかったりすると、発音がはっきりせず、言葉が伝わりにくくなります。 下表で示した部分は、「母音の三角形」といって、口の中で言葉の基本要素である[a][i][u]という音をつくる場所です。母音はすべての言葉の基本となります。この母音を出すところに何かが入ったり、口の中が狭くなったりすると、発音が悪くなります。母音ですから、すべての言葉に影響が出るといってもいいでしょう。入れ歯が、その障害の典型です。 れ歯の歯の部分を支えているところが薄く、ぴったり張り付いていればまだいいのですが、厚いと母音の三角形に障害が起こります。入れ歯を入れると発音がしにくくなるのは、このような理由があるのです。また、運動面でも、歯は、体のバランスをとったり、運動するときにも重要な役割を果たしています。 歯を単なる噛むための道具と考え、自分の歯を失う、入れ歯になるということを、あまり切実な問題として考えない人が多いのは、歯が噛むこと以外にどんなに、体にとって重要な働きをしているかを知らないからです。 そもそも、人の器官の中で口ほど敏感なものはありません。たとえば、ものを食べているときに髪の毛が入っていたらすぐに気がつきます。あんなに細いものでも、まぎれこんでいたらすぐに舌でより分けて出すことができます。指先も敏感ですが、口、中でも舌ほどではありません。 一方、噛むことの利点は、食べものを噛み砕き、消化しやすい形にすることだけではありません。脳の血管に血栓ができると、血栓から先に血液が流れなくなり、そこから脳の細胞は死んでいきます。 ところが咀嚼を繰り返すことで、脳の血流がよくなり、バイパスができて、脳の細胞に血液を送り込めるようになるのです。脳卒中を防ぐ意味でも、自分の歯をいつまでも持ち続け、食事のときにはしっかり咀嚼することが大切なのです。

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妊娠中

妊娠中はつわりで歯磨きができなかったり、思うように食事が取れず間食が増えてしまったり、食事のリズムが不規則になってしまったりと妊娠前とは大きくお口の中の状態が変わってしまうことが多々あります。また、女性ホルモンの影響でむし歯を始めお口の中のトラブルが起こりやすい時期でもあります。 妊娠・出産を機に歯を悪くされないようにサポートさせていただきます。妊婦さんでも安全に、安心して治療を受けられますよう配慮いたします。 ご予約の際にはマタニティ歯科外来を希望される旨をお伝えください。 生まれたての赤ちゃんのお口の中に虫歯の菌はいません。乳歯の形成は胎生期 7 週目から始まるので、乳幼児の健康な口腔を確保するためにはマイナス一歳からの良好な口腔内環境が必要になります。 虫歯はお母様や周囲の方の唾液などを介し、徐々に感染していくのです。感染の窓といわれる生後1才7ヶ月~2才7ヶ月(乳歯の生えそろうころ)が最も注意が必要です。ですからお子様と接触する前にお母様の口腔内状態が良好に保っていられることがお子様の口腔内も良好に保てる秘訣になるのです。 妊娠するとエストロゲン(女性ホルモン)の増加などにより、歯周病になりやすくなります。また、歯周病は陣痛を起こすプロスタグランジン産生を促進させるため、早産の可能性を増加させます。歯周病にならない為のケアは安全な出産にも必須になります。 妊娠初期にはつわりや体調がすぐれない事が多くなり、歯がうまく磨けない場合があります。すると虫歯や歯周病が発症しやすくなる為、口腔内を拝見させて頂き、治療や予防をする事で健康な口腔内状態を保てます。 妊娠中に「妊娠性エプーリス」と呼ばれる歯肉の腫脹が現れる場合があります。これがあると、歯磨きは痛くてできないし、歯周病に移行しやすい為レーザーなどで切断し、口腔内清掃をしやすくする必要があります。

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自然にみえる歯科医療

最近、無農薬野菜や無添加食品などへの関心が高まって、ナチュラル志向の人が増えてきたように思います。歯科医療の現場でも、とくに前歯の修復については「自然にみえるように」と希望される方が増えてきたといいます。 以前は、ちょっと指輪やブレスレットをするような感覚で、前歯に少し金の詰め物をしたり、金歯を好んで前歯に入れたりする方法を選ぶ人もいました。ところが最近では、たとえ奥歯であっても、にっこり笑ったときに少しでも金属がみえようものなら、大変気にされる方が多くなってきたとか。 今日の歯科医療では、天然の歯と同じ色調の材料として、おもにセラミック(陶器材料)と特殊なプラスチックが用いられています。プラスチックもどんどん進歩していますが、現在のところセラミックのほうが耐久性や色調で優れているようです。 現在広く使われているメタルボンド冠は、金属で精密に作られた「かぶせ」の上にセラミックを焼き付けたもので、いわゆる七宝焼と同じようにして作ります。金属の上に金属の色を隠すセラミック、その上に象牙質の色をしたセラミック、さらにその上にエナメル質の色をしたセラミックを重ねるなど、いくつもの工程を経て作られるのです。 このような複雑な工程も、最近では科学的にかなり規格化されてきました。しかし微妙な色合わせは歯科技工士さんのテクニックにかかっています。隣の自然の歯と比べても見分けがつかないように、茶色や白で着色したり透明感を強くしたり、腕の見せどころです。しかし、このような自然さを追求する治療は、やはり時間とコストがかかることはいたしかたありません。 これまでは、金属のほうが加工がしやすく、また精度もよいという技術的な問題と、強度、費用の問題から、奥歯は金属で修復することが一般的でした。しかし今後はますます、奥歯でも自然にみえるような治療に変わっていくことでしょう。

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歯科と食育

食育において、食育基本法や食育推進基本計画に記載されている内容の多くは、栄養、安全性、地産地消、食物の生産、などの「食物」に関るものが多く記載されておりますが、味わい方、食べ物に応じた噛み方、美味しさを引き出す五感をつかった食べ方、などの「食べ方」に関連する食育の記述が少ないようです。そこで歯科関連領域からは、「食べ方」に関連する食育を推進しています。 つまり、栄養バランスを考えた旬の素材をどのように口に取り込み、味わい豊かに食べるか、心の和む美味しい食べ方、飲み方などに関する「食べ方」については、食育の大きな柱として明確に位置付けられます。「食べ方」は乳幼児期、学童期に口の成長に伴って発達します。この時期の噛みかた、飲み方、味わい方などの「食べ方」」の機能発達期に本人や家庭への「食べ方」を主とした食育が必要です。 食べ物は「口」から食べるのであり、食べる器官の働きとそれに伴う味わいや寛ぎなど食べ物が口に取り込まれてからのみ込まれるまでの食べ方を知識と体験を通して育むことが必要です。食べ物と食べ方の知識と体験があって初めて、食が健全な心身の糧となり、豊かな人間性を育むことができます。 このような「食べ方」の食育については食育基本法に具体的な記述はほとんどありませんが、「食育」の重要性と多様性を鑑みて、食べ方に関わる食育の推進に歯科関連領域が積極的に参加すべきと思います。 口は食物を摂る入口の臓器として噛む機能だけでなく、脳機能から運動機能まで全身的に幅広い影響を及ぼしていることが解ってきました。 よく噛んで食べることは唾液の分泌を促し味を感じやすくし、満腹感も得られやすくなるため肥満の解消や予防、生活習慣病の予防にもつながります。よく噛んで食べる習慣を身につけ、それを維持するために、自分の歯で何でも噛めるようにしておくことが大切です。そのためには、むし歯や歯周病の予防・治療を心がけ、お口の健康を保つ必要があります。 肥満や生活習慣病も「早食い」「丸のみ」などの食べ方が大きく関与しています。小児期からの健康づくりに「食べ方」を含めた健康な食習慣づくりの推進と高齢者までの生涯にわたるライフサイクルに応じて健康診断や保健教育を介した「食べ方」の食育の推進が大切です。

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唇裂・口蓋裂

唇裂・口蓋裂には、歯ぐきに割れ目をともなうことがあります。唇顎裂(唇~歯ぐきまで割れている型)、唇顎口蓋裂(唇~のどちんこまで割れている型)などがこれに当てはまります。顎裂の部分では歯ぐきから鼻のつけ根にかけて骨が無いため、さまざまな問題が出てきます。 まず、歯が生えるためのスペースが少ないため、歯並びが悪くなります。また、上あごの成長が悪く、いわゆる「受け口」と呼ばれる咬み合わせになることもあります。こういった問題を解決するために、現在では顎裂に骨移植をおこなう治療法が一般的になっています。 顎裂骨移植は歯ぐきの粘膜を切開して、患者さん自身の骨を移植します。骨は腸骨(腰の骨の一部)をつかう場合が最も多く、腰のところを数センチ切開して骨をとります。そのほかに下あごや頭の骨、肋骨を使う場合や、病院によっては部分的に人工の骨をつかうこともあります。いずれの場合にせよ、骨をとった部分には変形や運動障害などの後遺症がのこらないよう、十分に注意する必要があります。 顎裂骨移植のおもな目的は歯並びの改善ですので、矯正歯科の先生と協力しておこなう必要があります。矯正歯科治療と顎裂骨移植は一連の治療と考えてください。早い場合は4歳ころから矯正歯科治療を始め、顎裂骨移植にむけて準備をします。 手術は8歳から10歳ころ、すなわち、乳歯から永久歯に生えかわる時期におこなうのが一般的です。しかし、患者さんの顎裂の程度や歯並びの状態によっては、これよりも早い時期、あるいは遅い時期におこなうこともありますので、主治医の先生および矯正歯科の先生と十分に相談して下さい。 手術後は、矯正歯科治療によって永久歯の歯並びを整えます。矯正歯科治療は、あごの骨の成長が終わる高校生ころまでつづける場合もあります。また、唇裂・口蓋裂の患者さんの中には一部の永久歯が欠けていたり、小さいことがあります。この場合には、部分的な入れ歯(インプラントなど)を使うこともあります。

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骨格性不正

わずかな骨格性不正ならば歯の移動によってカモフラージュして治療することが可能です。ところが、その程度が著しく大きく、オーバージェットがマイナス5mmを越えるなどの場合は一般的な矯正治療の適応の範囲を越え、下あごを切断して後ろに下げるなどの外科的手法を併用した外科矯正治療が行われます。 この骨格性不正が大きい病気を顎変形症といい、一部の病院で保険診療の対象となります。顎変形症のほかに、厚生労働大臣が指定する23の疾患(唇顎口蓋裂、第一・第二鰓弓症候群、鎖骨頭蓋異骨症、Crouzon症候群、Treacher-Collins症候群、Pierr Robin症候群、Down症候群、Russell-Silver症候群、Turner症候群、Beckwith-Wiedemann症候群、尖頭合指症、ロンベルグ症候群、先天性ミオパチー、顔面半側肥大症、エリス・ヴァン・クレベルド症候群、軟骨形成不全症、外胚葉異形成症、神経線維腫症、基底細胞母斑症候群、ヌーナン症候群、マルファン症候群、プラダーウィリー症候群、顔面裂)に起因するかみ合わせの異常、および上あごや下あごの手術なども保険診療の対象となります。大学病院矯正歯科などを受診されると良いでしょう。 バイオネ-ターやヘッドギアなどの治療効果について、近年米国や英国で上顎前突患者に対する大規模な研究が行われ、オーバージェットの減少と言う点で充分な治療効果が認められました。しかし骨格性の不正の解消については、平均的には効果はあまり認められませんでした。すなわち、上顎前突は主に前歯の傾きが変わることでカモフラージュされていました。矯正治療は、歯並びを直すだけではなく土台である骨格の改善も行うのですが、治療には限界があるということを示していると思われます。 なお、Ⅰ期治療を行って生え変わりがスムーズに進んだ場合、Ⅱ期治療は必要ないかもしれません。Ⅱ期治療では、マルチブラケット装置の治療効果は歴史的に証明されています。最近では、Ⅱ期治療で透明の樹脂で出来た取り外し式矯正装置による治療が行われています。 なかでも10年以上前に米国で開発されたインビザラインについては複数の比較研究があり、マルチブラケット装置の治療効果には劣るものの治療効果があることが報告されています。ある種の不正咬合の治療には効果を発揮すると考えられます。

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