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分类目录归档:健康話題
歯の表面のエナメル質は酸に弱い
食品に含まれる酸で歯の表面のエナメル質が溶ける「歯の酸蝕症 酸蝕歯(さんしょくし)」。知らないうちに進行して、知覚過敏の原因になることも。フルーツや酢など、体によいとされる食品にも酸性の強いものがあるため、食べ方を工夫し、正しいケアを行って歯の健康を守りましょう。 「歯の酸蝕症 酸蝕歯」という言葉を聞いたことがありますか? 食品などに含まれる酸によって歯の表面のエナメル質が溶けることをいい、近ごろ話題となっています。 歯の表面のエナメル質は大理石に匹敵するくらい硬くて丈夫な物質ですが、酸に弱いという弱点があります。口の中にいるう蝕(虫歯)の原因菌は、食品に含まれる糖を栄養にして酸を作り出し、歯のエナメル質を溶かします。これが「脱灰(だっかい)」で、脱灰が進むと歯に穴が開き、本格的なう蝕(虫歯)になってしまいます。 う蝕(虫歯)になるのを防ぐのに大きな役割を果たしているのが、唾液です。エナメル質の主成分はアパタイトという物質で、主にリン酸とカルシウムからできています。唾液には口の中を中性に保つとともに、リン酸とカルシウムを補充し、溶けたエナメル質を修復する「再石灰化」の働きがあります。絶えず脱灰と再石灰化を繰り返すことで、歯の健康が保たれているのです。 「歯の酸蝕症 酸蝕歯」では、う蝕(虫歯)の原因菌とは関係なく、各種の化学物質によりエナメル質が脱灰侵蝕されます。以前は、強酸を扱う職業に従事する方が罹患していましたが、職場環境の改善でほとんどなくなりました。しかし、最近では、かんきつ類、果実飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料などpH(ペーハー)の低い飲料を日常生活で頻繁に摂取したりすることによる酸蝕歯が増えてきています。 食品に含まれる酸に触れるのが頻繁だったり、時間が長かったりすると、唾液による再石灰化が間に合わず、脱灰が進んでしまいます。さらに、酸によってエナメル質が一時的にやわらかくなっているため、酸性の強い食品をとった直後に歯を磨くとエナメル質が傷つきやすくなります。 歯の表面のエナメル質が侵食されて完全になくなってしまうと、歯の内部の象牙質が露出すると、耐酸性が低いため急速に進行し、冷たいものがしみる「知覚過敏」の原因になります。また、歯の黄ばみが強くなったり、歯の先端が透けて見えたりすることもあります。 歯科用品 歯医者 鏡 歯科重合用光照射器
アレルギーの原因となる金属の除去が治療の原則
一般的に、ニッケル、コバルト、パラジウムなどはアレルギーを起こしやすいといわれています。最近はほとんど使われなくなりましたが、水銀を含むアマルガムも金属アレルギーを起こしやすいので、昔に治療した歯も注意が必要です。一方、金、銀、白金、チタンはアレルギーを起こしにくいとされますが、まれに、これらに対してアレルギー症状を起こす人もいます。 口の中に多くの種類の金属が存在するとイオン化しやすく、アレルギーを発症するリスクが高まることがあります。また、もともと花粉症やぜん息などのアレルギー性疾患のある人や、家族にアレルギー体質の人がいる場合は、金属アレルギーを起こしやすいと考えられます。 金属アレルギーの治療の基本は、原因となる金属に直接触れないことです。アクセサリーなどで金属アレルギーを起こしたことがある人は、治療の前に必ず歯科医にそのことを伝え、原因となる金属を使わずに治療してもらいましょう。症例によっては、大学病院などの口腔(金属)アレルギー外来への紹介を受けることになるでしょう。 治療後に口腔金属アレルギーが疑われる場合は、まず、皮膚に金属試薬を貼るパッチテストを行い、原因となる金属を特定します。次に、パッチテストで陽性の金属元素が口腔内のどの部位の金属かを確定する必要があります。口腔内金属修復物からの溶出を測定する機器で容易に確認することができます。 さらに、除去の対象となった金属修復物中にパッチテストで陽性と判定された金属元素が含まれているかを確認します。不明な場合は、疑われる口腔内金属修復物の一部を削除、採取し、X線マイクロアナライザーで金属元素を検出します。 血液検査をしたり、歯の詰めものや被せものが腐食していないか調べることもあります。 アレルギーの原因となる金属が判明したらその金属を取り除き、レジン製などの暫間補綴物で症状の経過確認後、違う金属や、セラミックやプラスチック樹脂といった金属以外の材料を用いて治療します。金属アレルギーの人でも使うことができる部分入れ歯やブリッジ、歯列矯正装置もあります。 このように、口腔金属アレルギーへの対処法があるとはいえ、材料によっては健康保険が適用されず、治療費が高額になる場合があります。金属を使う治療を行わなくてすむよう、日ごろからう蝕(虫歯)や歯周病の予防を心がけることが、何より大切です。 歯科用ルーペ 歯科用拡大鏡 光重合
口の中だけでなく、全身に症状が現れることも
金属アレルギーは、肌に直接触れるアクセサリーだけでなく、歯の治療で使う金属が原因になることもあります。その症状は口の中だけにとどまらず、皮膚炎や頭痛、肩こりなど全身に及ぶため、口腔金属が原因だとは思わず、長年つらい症状に悩んでいる人もいるようです。 ピアスやイヤリング、ネックレスなどの金属によって、皮膚にかぶれやかゆみが起こる「金属アレルギー」。肌に直接触れるアクセサリーだけでなく、歯科治療に用いられる金属もアレルギーの原因となることがあります。 金属アレルギーは接触アレルギーで、汗や唾液などで溶け出した金属がイオン化し、体内のたんぱく質と結びつき、その結合物を免疫システムが「異物=敵」と見なして攻撃することで起こります。遅延型アレルギーの一種で、アレルゲン(アレルギーの原因物質)が体内に入ってから症状が現れるまでに、1~2日ほどかかります。 口腔金属アレルギーの症状は、口内炎、口唇炎、口角炎、舌炎、口腔扁平苔癬(へんぺいたいせん)、味覚異常、接触性皮膚炎、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、湿疹、アトピー性皮膚炎に似た症状、頭痛、肩こりなどさまざま。アレルゲンが血流によって全身に運ばれるため、口の中だけでなく、全身に症状が現れる可能性があるのです。口腔金属が原因だとは思わず、長年つらい症状に悩んでいる人もいるようです。 口腔金属アレルギーは、アクセサリーなどによる金属アレルギーに比べて、発症頻度は少ないといわれています。しかし、口の中は唾液が存在する以外にも、飲食物やう蝕(虫歯)の原因菌によって酸性化したり、噛み合わせや歯磨きによって金属が磨耗するなど、金属がイオン化しやすい環境といえます。 歯科治療では、歯の詰めものや被せもの以外に、部分入れ歯のバネ、ブリッジ、歯列矯正装置などにも金属が使われています。歯科治療で用いられる金属は、金、銀、銅、白金(プラチナ)、亜鉛、ニッケル、コバルト、パラジウム、クロム、チタンなど多岐にわたり、主に2種類以上の金属を混ぜ合わせた合金が使用されています。 歯医者 鏡 重合器 双眼 ルーペ
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残った歯に金属のバネ
残った歯に金属のバネ(クラスプ)を引っかけて、人工の歯と義歯床(人工の歯肉)を固定します。バネの代わりに磁石などで固定する方法もあります。歯を数本失った場合でも部分入れ歯は可能で、歯がすべてない場合は、義歯床をあごに密着させる「総入れ歯(総義歯)」となります。 残った歯を削る必要はなく、取り外しが簡単なので洗って清潔を保てます。また、噛み合わせに不具合が生じたときは修理することができます。しかし、ブリッジに比べて噛む力が劣るほか、部分入れ歯の位置によってはバネが目立ち、見た目が気になることがあります。さらに、バネをかけた歯の負担が増えるため、口腔清掃の管理が悪いと、歯周病が進行してその歯の寿命が短くなる場合もありますから要注意です。 あごの骨に金属でできた人工の歯根を埋め込み、それを土台に人工歯を取り付けます。審美性に優れ、顎(あご)の骨にしっかりと固定されているため自分の歯に近い感覚で噛めるのが利点です。また、健康な歯を削る必要もありません。 外科手術が必要で、人工の歯根があごの骨にくっつくまでに3ヵ月から半年ほどかかります。顎(あご)の骨の量や健康状態などによっては、インプラント治療を行えない場合もあります。歯周病がある人は、インプラント治療の前に治しておくことが大切です。しかし、インプラントの根には、歯と違って、セメント質や歯根膜がありません。 インプラントには健康保険が適用されず、医療機関によって異なりますが1本当たり数十万円の治療費がかかります。ブリッジや部分入れ歯は、一般的な材料を用いる場合は健康保険の適用となりますが、健康保険の対象外となる材料や治療法もあるので、歯科医から十分に説明を聞き、納得してから治療を受けるようにしましょう。 また、いずれの方法も治療が終わったら後は安心、というわけにはいきません。人工の歯はう蝕(虫歯)になることはありませんが、自分の歯よりも汚れがつきやすく、ケアを怠っていると健康な歯や歯肉(歯ぐき)にも悪影響が及びます。下記のようなセルフケアとともに、歯科医院での定期的な検診が必要です。 土台となっている歯がう蝕(虫歯)や歯周病になりやすいので、歯ブラシのほかに歯間ブラシも使って、ていねいにプラークを取り除きましょう。バネのかかる部分がう蝕(虫歯)や歯周病になりやすいので注意しましょう。 部分入れ歯は、取り外して普通の歯ブラシで水を流しながら洗います。バネや義歯床も磨き残しのないようにしてください。力を入れてゴシゴシとこすると、部分入れ歯に傷がつき、かえって汚れがつきやすくなるので気をつけましょう。部分入れ歯専用のブラシや洗浄剤も市販されています。 インプラント周囲炎」といって、細菌が繁殖して人工歯根が入っている部分に炎症が起こることがあります。インプラント周囲炎は通常の歯周病より重症化しやすいので、インプラントの付け根は歯間ブラシを使って念入りにケアしましょう。 歯科用品 歯科用拡大鏡 歯科用ルーペ
歯が抜けたまま放置しない
歯が抜けたままにしていると、食べ物が噛みづらいだけでなく、スペースを埋めるように隣の歯や上顎や下顎の歯が寄ってきて噛み合わせが悪くなったり、歯と歯のすき間が広がってう蝕(虫歯)や歯周病にかかりやすくなります。ブリッジや部分入れ歯などで対応可能なので、放置せずに歯科医院を受診しましょう。 歯を長持ちさせるため、歯科では現在、できるだけ削らない・抜かない治療が基本となっており、抜歯は最後の手段です。しかし、う蝕(虫歯)や歯周病が進行したり、事故で歯が根元から折れるなど、抜歯を余儀なくされる場合もあります。 「抜いたのは奥歯で目立たないから」「1本ぐらい歯がなくても不便は感じないから」などと、抜歯をしたまま放置していると、期間が経つうちにさまざまな影響が出てきます。また、1本1本の歯根の周りの歯根膜には、噛むことで脳につながる受容体(センサー)があります。その情報がなくなっていきますから、だんだん認知症になりやすくなるともいわれています。 歯には大きく分けて、咀嚼(そしゃく:噛むこと)、嚥下(えんげ:飲み込むこと)、発音、審美の4つの役割があります。永久歯は親知らずを除いて上下顎それぞれ14本ずつあり、上顎の歯と下顎の歯がうまく噛み合うことで、これらの機能を果たしています。 1本でも歯を失うと、両隣の歯が倒れてきたり、噛み合っていた向い合う歯が伸びてきたりして、噛み合わせに狂いが生じます。すると、発音がしづらくなったり、うまく噛めなくなって食事の際に支障が出るほか、歯と歯のすき間が広がって食べかすが挟まりやすくなり、う蝕(虫歯)や歯周病になりやすくなってしまいます。 さらに、怖いことに、噛み合わせ不調による頭痛、肩こり、耳鳴などの不定愁訴を招いてしまうこともあるのです。失った歯を人工物で補う治療を「補綴(ほてつ)治療」といいます。抜歯した傷口が落ち着いたら、早めに補綴治療を受けましょう。 歯は、歯肉(歯ぐき)から出ている部分を「歯冠」、歯を支える歯槽骨に埋まった部分を「歯根」と呼びます。歯根が残っていれば差し歯(継続歯、ポストクラウン)にする方法もありますが、歯根を失った場合は次のような治療法があります。 失った歯の両隣に残っている歯を削って冠を被せ、連結した人工の歯を固定する方法です。残った歯が土台となり、橋を架けるようなイメージです。失った歯が1~2本と少ない場合に行います。固定式なので異物感が少なく、見た目も自然です。 ただし、冠を被せるために健康な歯を大きく削らなければならないうえ、歯を失った部分にかかる噛む力を、土台となる歯だけで受け止めるため負担がかかり、ブリッジの噛み合わせや口腔清掃の管理が悪いと、歯の寿命が短くなるのが欠点です。 そこで、両隣の歯にう蝕(虫歯)がなければ、接着技術の向上により、土台となる歯をあまり削らなくてすむ「接着ブリッジ」という治療法も開発されています。 歯科用品 光重合 歯科用拡大鏡
心の病気が原因のことも
身体表現性障害やうつ病などの精神疾患によって、歯の痛みが起こることがあります。身体表現性障害は、検査をしても異常が見つからないにもかかわらず、痛みなどの身体的な症状が長期間続く病気です。 自分が何か重い病気にかかっているのではないかと恐怖感にとりつかれる「心気症」、身体的な異常がないのに強い痛みが続く「疼痛性障害」、30歳以前に生じたさまざまな身体的な症状が、何年にもわたって持続する「身体化障害」などがあります。 たとえば、「歯がむずむずして、歯の中を虫が走っているから、早く歯を抜いてください。」と繰り返す50歳代の女性や、「磨いていないと歯が抜けそうなんです!」と1日何時間も歯間ブラシをやり続け、歯肉がえぐりとられた40歳代の男性の方がみえました。精神疾患が原因の場合は、それぞれの病気に応じて、抗うつ薬や抗不安薬による薬物療法、認知行動療法などが行われます。 原因不明の慢性的な歯の痛みを、「非定型歯痛」あるいは「突発性歯痛」といい、40歳代の女性に多くみられます。歯の痛みが生じるきっかけがある場合も、ない場合もありますが、きっかけがある場合の多くは、歯科治療のあとに痛みが始まり、痛みをコントロールしようと抜髄や抜歯をしても痛みは続きます。さらに、痛みがほかの歯に飛び火したり、顔にまで広がることもあります。 原因にはいくつかの説がありますが、今のところ、中枢神経系の痛みを処理する過程に何らかの異常があるのではないか、という説が有力です。非定型歯痛には鎮痛薬は効かず、三環系抗うつ薬単独か、抗精神病薬との併用が有効であることがわかっています。安易な歯科治療は、無効であるばかりでなく、むしろ症状を増悪させることも多いため、薬物治療が奏効するまでは、歯科治療はなにもせずに保留にしておくことが重要です。 非歯原性歯痛は歯科だけで治療することが困難なケースが多いため、頭痛なら神経内科、上顎洞炎なら耳鼻咽喉科、心因性のものなら精神科といったように、ほかの診療科での治療が必要になることもあります。 最近では、大学病院を中心に、歯や顔の痛みを専門とする外来を設けている医療機関も増えてきています。なかなか治らない歯の痛みに悩んでいる人は、一度受診してみてはいかがでしょうか。 拡大鏡 ルーペ 双眼 ルーペ
非歯原性歯痛
歯が痛むにもかかわらず、どんなに調べても歯には異常が見つからないことがあります。「非歯原性歯痛」と呼ばれるもので、歯科以外での治療が必要なケースもあります。歯の痛みに悩んでいる人は、歯や顔の痛みを専門に扱う医療機関を受診するのも、一つの方法です。 歯が痛むときにまず疑われるのが、う蝕(虫歯)、歯の神経(歯髄)に炎症が起こる歯髄炎、歯のひび割れ(歯の破折)など、歯に原因があるケースです。しかし、歯科医院で視診、触診、X線検査などを行っても、歯には異常が見つからないことがあります。このように歯以外に原因のある歯の痛みを「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」といいます。 非歯原性歯痛の場合、歯は健康ですから、歯科治療を行っても痛みは改善せず、原因に応じた治療が必要となります。しかし、歯科医院を受診しても正しく診断されないと、本来は不要な歯の治療を繰り返したり、抜髄(神経を抜くこと)や抜歯といった不適切な処置が繰り返し行われることになります。 また、「原因がわからない」といわれ、いくつもの歯科医院を転々とする患者さんも少なくありません。その場合、患者さんは、精神的にも肉体的にも限界に近い状態になっていってしまいます。 歯が痛むときにまず疑われるのが、う蝕(虫歯)、歯の神経(歯髄)に炎症が起こる歯髄炎、歯のひび割れ(歯の破折)など、歯に原因があるケースです。しかし、歯科医院で視診、触診、X線検査などを行っても、歯には異常が見つからないことがあります。このように歯以外に原因のある歯の痛みを「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」といいます。 非歯原性歯痛の場合、歯は健康ですから、歯科治療を行っても痛みは改善せず、原因に応じた治療が必要となります。しかし、歯科医院を受診しても正しく診断されないと、本来は不要な歯の治療を繰り返したり、抜髄(神経を抜くこと)や抜歯といった不適切な処置が繰り返し行われることになります。 また、「原因がわからない」といわれ、いくつもの歯科医院を転々とする患者さんも少なくありません。その場合、患者さんは、精神的にも肉体的にも限界に近い状態になっていってしまいます。 歯科用品 重合器 歯科用拡大鏡
赤ちゃんのおしゃぶりと歯並びの関係
赤ちゃんのおしゃぶりが歯並びに影響することは、よく言われます。おしゃぶりのせいで、出っ歯になったり、歯並びがデコボコになったりするということは、数々の例があるようです。 実際、何歳ぐらいまで、おしゃぶりは続けていていいものなのでしょうか?よく言われるのは1歳半を過ぎたら止めさせたほうがよい、というものです。しかし、これには、見解が分かれるところでもあり、3歳までは大丈夫、という意見もあります。 これは、乳歯の状態が永久歯に影響を与えるか否か、という話のようです。つまり、乳歯がおしゃぶりによってある程度、歯並びが悪くなっても、永久歯の歯並びに関係しないのであれば、3歳ぐらいまでは、気にしなくてもよいですし、乳歯の時点の歯並びが永久歯の歯並びに影響を与えるのなら、1歳半を過ぎたら、おしゃぶりは止めさせたほうがよい、ということになります。 おしゃぶりを赤ちゃんに与えることについては、利点もあるようです。まず、鼻呼吸を促す、という点と、病院で、たくさんの赤ちゃんがいる場合、泣き止ませるのに、おしゃぶりは効果的との声もあります。 しかし、おしゃぶりが歯並びに悪影響を与える可能性がある限り、メーカーはそれを表示すべきかもしれません。ついでにいえば、おしゃぶりを与えることによって、赤ちゃんが母乳を飲まなくなり、そのおかげで粉ミルクメーカーが売れる、という構図もあるようです。そして、おしゃぶりと粉ミルク、哺乳瓶は同じメーカーで製造していることもある、ということです。 しかし、一度与えたおしゃぶりを止めさせるのも、難しい場合もあります。これは、赤ちゃんが寂しさを感じたりする場合、おしゃぶり、または指しゃぶりを止められない、ということもあるようです。なるべく赤ちゃんのストレスを軽減したり、他のことに気を向けたりさせる必要があります。 led照射器 歯科 光重合 歯科用ルーペ
歯並びがいい場合、悪い場合
歯並びがいいということは、見た目にきれいであるということではなく、歯の噛み合わせが正常であるということです。噛み合わせがいい状態とは、噛んだときに上下の歯の位置にずれが無く、全ての歯がちゃんと重なっている状態です。このような歯並びであれば何も問題はないのですが、歯並びが悪いという症例もあるので、そのような場合、歯列矯正などの治療を行って直したほうがよいこともあります。 歯並びが悪いという状態には、いくつか典型的なものがあります。まずは、出っ歯があります。上の前歯が斜めに出ているものと、上あごが前に位置しているものがあります。 (1)受け口は、その逆で、上の前歯が奥になって下の前歯が出ている状態です。 (2)開咬というのは、前歯などが上下でかみ合わないことをいいます。 (3)過蓋咬合というのは、奥歯で噛んだときに下の前歯に上の前歯が覆いかぶさってしまう状態です。 (4)上下顎前突とは、横から見たときに口の部分が前に突き出して見える状態で、唇が閉じづらい、という弊害があることが多いです。 このように、歯並びが悪い状態ですと、ほかにも様々な弊害を引き起こす可能性があります。 まず、歯ブラシが届きにくい箇所ができるため、歯垢や歯石がたまり、そこから虫歯、歯周病をおこしやすくなります。また、噛み合わせが悪いせいで、あごが痛くなったり、あごを動かすと音が鳴ったりします。 また、悪い歯並びのせいで、歯が舌の正常な動きを邪魔して、発音に障害がでることもあります。さらに、噛み合わせの悪さで、肩こりなど、全身への影響がでることもあります。 そして、これは日本ではそんなことはありませんが、アメリカなどでは、歯並びがいいということは、しっかりとした医療を受けられる社会的地位の証明のように考えられており、歯並びに対する意識は高いです。 そして、歯並びが悪くなる原因には、毎日の生活習慣の中にもあり、例えば、固い食べ物を避け、やわらかい食べ物ばかり食べていると、顎や歯の発達を妨げ、結果バランスの悪い歯並びになります。また、爪などを噛むくせがあると、前歯の噛み合わせがおかしくなるということもあります。 そして、歯並びは遺伝によって元々悪い歯並びになってしまうことがあるので、子供のうちに早い時期に治療したほうがよいこともあります。以下の本では、歯並び・噛み合わせの矯正治療に関する基礎知識を説明しています。 歯科用品 重合器 歯科重合用光照射器
歯間ブラシの適切な使い方
う蝕(虫歯)や歯周病ができやすい(発症しやすい)のは、歯ブラシが届かない歯と歯の間(歯間部)。デンタルフロスや歯間ブラシは、歯ブラシで取りきれない歯垢(プラーク)を取り除くのに有効、かつ必須ですが、不適切な使い方だと、歯垢(プラーク)が取り除けなくて残るだけでなく、歯肉を傷つけて、悪化させてしまう恐れも。正しい使い方を身につけましょう。 口腔ケアの中心となるのは、毎日の歯磨きです。ブラッシングの方法は「きちんと歯磨き、できていますか?」でご紹介しましたが、ブラッシングだけで汚れ(歯垢:プラーク)を落とし切るのは困難。歯ブラシの届かない歯と歯の間にはう蝕(虫歯)や歯周病ができやすい(発症しやすい)ので、ブラッシング時には、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯垢(プラーク)を取り除きましょう。 ただし、不適切な使い方をすると歯垢(プラーク)が取り除けなくて残るだけでなく、歯肉(歯ぐき)を傷つけ、悪化させることがあるので、歯科医院で適切な使い方を教えてもらうことをおすすめします。 歯間部の汚れ(歯垢:プラーク)を、歯ブラシだけでは完全に除去できない理由は、歯間部歯肉の形態と組織構造にあります。歯間部歯肉はコルと呼ばれ、形態的には鞍状形態(凹面形態)をしています。このくぼみに、歯垢(プラーク)が停滞しやすくなります。また、歯肉は構造的に角化が粗な弱い上皮組織になっていることから、歯周病菌が侵入しやすく、歯周病になりやすいのです。 デンタルフロスは、ナイロンやポリエステル、テフロンなどの繊維でできた細い糸です。糸巻き状で必要な分だけ切って使うタイプと、デンタルフロスに持ち手を付けたタイプ(ホルダー型デンタルフロス)があります。 糸巻き状のデンタルフロスを使う場合は、30~40cmほどの長さに切って両端を両手の中指に巻きつけ、親指と人差し指でつまんでピンと張ります。歯と歯の間にデンタルフロスを差し入れる際、歯と歯の接触部分(接触点)をデンタルフロスが通過するときに少し抵抗がありますが、ノコギリを引くように前後に少しずつ動かしながら入れていくようにします。接触点を通過したら、裏側(舌側、口蓋側)歯肉(歯ぐき)との境目(歯肉溝もしくは歯周ポケット)の位置まで、デンタルフロスを移動させたら、歯と歯肉との境目の部分からゆっくりと上(接触点)の方に数回動かして歯垢(プラーク)をこすり落とします。 この際、絶対に、逆の方向(接触点から歯と歯肉との境目の方向)にデンタルフロスを動かさないように注意してください。その理由は、(ちょうど、糸でようかんなどが切れるように)歯肉がデンタルフロスで切れてしまう可能性があります(「フロスカット」という)。 次の歯と歯の間をきれいにするときには、フロスの新しい部分を使って同様に行います。 ホルダー型デンタルフロスも、使用法の原則は同じで、ノコギリを引くように前後に少しずつ動かしながら歯と歯の間に挿入し、裏側(舌側、口蓋側)歯肉(歯ぐき)との境目からゆっくりと上(接触点)の方にそっとこするように動かします。 なお、デンタルフロスが途中で引っかかったり切れたりする場合は、う蝕(虫歯)や充填物等の不適合の可能性があるので、歯科医院を受診しましょう。歯と歯の隙間が広いときは、デンタルフロスより歯間ブラシを使うとよいでしょう。 しかし、最近は、サイズの小さな歯間ブラシがありますから、予防手段としてもたいへん有効です。歯間ブラシは、接触点直下から裏側(舌側、口蓋側)歯肉(歯ぐき)との境目にワイヤー部分をそっと沿わせて,ゆっくりと2~3mm前後に動かして、歯垢(プラーク)を取り除きます。歯間ブラシには、柄がまっすぐなタイプとL字型がありますが、前述の動きで有効に歯垢(プラーク)を除去するためには、ワイヤーがある程度しっかりしたL字型が適しています。歯間ブラシの太さもさまざまですが、歯と歯の間に無理なく入るサイズを選びましょう。 注意したいのは、歯と歯の間への歯間ブラシの単純な出し入れだけでは、裏側(舌側、口蓋側)歯肉(歯ぐき)との境目の歯垢(プラーク)は除去できません。そればかりか,大切な歯と歯の歯肉(歯間乳頭)を押し下げてしまいます。なお、使用後の歯間ブラシは、流水できれいに洗って乾燥しやすい場所に保管してください。 デンタルフロスや歯間ブラシの不適切な操作法では、歯垢(プラーク)が除去できないばかりか、歯間部歯肉を痛めて喪失させてしまいます。ぜひとも、歯科医院で正しい使用法の指導を受けましょう。 光重合器 光照射器